音楽と共に歩む市民の物語
2026年2月、日本フィルハーモニー交響楽団(以下、日本フィル)が九州で全9回の公演を行います。これは、1975年に始まった九州公演の51回目を迎えるもので、半世紀を超えて地域の音楽文化と共に歩んできた誇るべきプロジェクトです。
九州公演の歴史
九州公演は、市民の皆さんと共に作り上げてきた、実行委員会方式の運営が最大の特長です。世界的な例は少なく、市民とオーケストラが力を合わせる形で音楽文化を構築してきたこの試みは、地域に根差した感動的な体験を提供し続けています。オーケストラの音楽は、聴く人に癒しや勇気をもたらし、特に子どもたちにとっては成長に重要な力となります。
魅力的なプログラムと公演情報
2026年2月の公演では、指揮者に藤岡幸夫、ヴァイオリンに周防亮介、ピアノに阪田知樹という豪華なラインアップが揃い、魅力的なプログラムが用意されています。具体的な演奏内容は以下の通りです:
- - 2月7日(土) 宝山ホール(鹿児島) 14:00
- モーツァルト:歌劇《魔笛》序曲
- ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番
- ベートーヴェン:交響曲第6番《田園》
- - 2月8日(日) メディキット県民文化センター 14:00
- モーツァルト:歌劇《魔笛》序曲
- ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番
- ストラヴィンスキー:バレエ組曲《火の鳥》(1919年版)
- - 他にも、北九州、熊本、大牟田、福岡、長崎での公演が続きます。
演奏するアーティストたちの熱い思い
藤岡幸夫指揮者は、九州公演に参加するのは5回目となり、毎回異なる感動を観客に届けるべく全力を尽くしています。「毎回新たな体験をお届けするのがコンサートの魅力です」と熱く語ります。特に、今回のプログラムにはベートーヴェンの《田園》やストラヴィンスキーの《火の鳥》を組み込んでおり、期待感が高まります。
周防亮介は、今公演でブルッフのヴァイオリン協奏曲を演奏します。「この短期間で6回も同じ曲を演奏する貴重な経験を通じて、ブルッフの魅力を届けたい」と述べ、その熱意が伝わります。ピアニストの阪田知樹も今回初めて九州公演に参加し、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を演奏する予定で、「ラフマニノフは私の理想像の一人。本当に楽しみです」と語っており、演奏への期待が高まります。
ボランティアと地域の絆
公演は地元のボランティアや実行委員と共に作り上げられており、地域との深い結びつきが感じられます。プロとしてのアーティストたちが地域と共に音楽を育む様子は、日本における音楽文化の象徴でもあります。
結び
日本フィルの第51回九州公演は、ただの音楽イベントではなく、市民とオーケストラが共に音楽文化を育てる貴重な機会です。各公演の日程やチケットについては、公式サイトや各地の取扱店で確認できます。この素晴らしい音楽体験を共にお楽しみください。