歌舞伎とモデル界で進化する親子の物語とは？八代目尾上菊五郎と冨永愛の答え

親子そろって伝統を受け継ぐ舞台

2025年5月、東京都の歌舞伎座で行われた八代目尾上菊五郎と六代目尾上菊之助の襲名披露公演。この特別な舞台は、親子がともに襲名するという非常に珍しい機会でした。新しい八代目尾上菊五郎さんは「見えないものの重みを実感した」と、その舞台での経験の深さを語ります。

この襲名公演に先立ち、BS日テレの番組「冨永愛の伝統to未来」では、冨永愛さんとの特別対談が実現しました。歌舞伎とモデルという異なる分野で活躍する二人が「親でありながら、同じ道を歩むライバル」としてどのような関係性を構築しているのかについて、深く掘り下げます。

異なる世界でも息を合わせる

新・菊五郎さんの息子である六代目尾上菊之助さんは、わずか11歳で襲名を果たしました。対する冨永愛さんの長男、冨永章胤さんは20歳となり、モデル業界で順調にキャリアを積んでいます。親子で同じ職業の道を進む中、時には厳しい指導をしながらも、楽しい時間を共有しているようです。

菊五郎さんは、育児や仕事を通じて、日本の「古典の魅力」や「他人との縁を大切にする精神」を子どもたちに伝えたいと話します。親子共演の心温まるエピソードは、両者の絆を更に深めていることでしょう。

襲名披露と伝統文化の維持

襲名披露公演は、グローバルラグジュアリーブランド「ティファニー」の祝幕によって彩られました。ティファニーは、日本の伝統文化への敬意を払い、その維持に努めています。特に、金沢にある「金沢縁付金箔」を使った作品は、ティファニー銀座の天井に見ることができます。ここでは、伝統技術を次世代に伝えるための職人育成プロジェクトにも積極的に取り組んでいます。

このプロジェクトでは、縁付技術を習得している研修生たちが、その技を未来に引き継ごうと日々奮闘しています。金沢の熱野工房では、研修生の髙田直美さんが3年間の修行を経て、技術を磨いています。彼女は「縁付で箔を打てるようになるまで絶対頑張ります！」と力強く意気込みを明かしました。

職人技の魅力と挑戦

また、ティファニー製品の魅力も見逃せません。金沢での職人・青嶋繁夫さんによる金箔製造の工程を学び、箔押師の清水ひろみさんから新技法についての話を伺いました。彼らの熱意と技術は、日本の伝統文化を守り続けるための重要な要素です。

ディスカバリーと実践を通じたこのプロジェクトは、後継者育成の重要性を再認識させてくれます。伝統を守ることは簡単なことではありませんが、彼らの熱い想いがある限り、未来へつながる道は確実に開かれることでしょう。

この特別な対談を紹介する「冨永愛の伝統to未来」は、BS日テレで8月20日水曜日の夜10時から放送されます。また、番組の公式SNSでは、ロケ中の貴重なオフショットも公開しています。歌舞伎やモデルの立場から伝統文化を探るこの番組は、今後の展開にも目が離せません。