従業員の睡眠環境改善に向けたJINSの挑戦
株式会社ジンズ(JINS)は、睡眠に関する社会課題の解消を目指し、「寝る育(R)」という取り組みを先導しています。この一環として、一般社団法人日本睡眠協会および三井住友海上火災保険株式会社と協力し、三井住友海上の約100名の従業員を対象に睡眠環境の向上を図るプロジェクトを実施しました。この取り組みの成果を、3月14日の「世界睡眠デー」に先立って発表しました。
睡眠環境改善の必要性
昨年からJINSと日本睡眠協会は、学生に向けた睡眠に関する学習機会を提供し、社会全体での睡眠改善を目指して活動してきました。今回のプロジェクトでは、三井住友海上のコンタクトセンター企画部に所属する従業員109名を対象に、実際の職場環境での睡眠環境改善に取り組みました。特にオペレーターは、正確で迅速な情報提供が求められるため、集中力が必要です。そのため、健康経営を推進する三井住友海上は、睡眠が業務のパフォーマンスに与える影響を考慮し、従業員の“Well-Being”を高めるためにこの実施に至りました。
ブルーライトカットメガネの効果
今回の取り組みでは、日本睡眠協会理事長の内村先生の監修のもと、ブルーライトカットメガネの効果が主要な焦点として取り上げられました。研究では、就寝前のブルーライトの影響とその対策としてのメガネの使用に焦点が当てられました。特に、ブルーライトを遮断することで睡眠環境を整え、睡眠の質が改善されることが期待されました。内村先生による専門講座も行われ、従業員に向けて睡眠の重要性が強調されました。
受講者に対しては、メガネをかける期間と、かけない期間での睡眠の質の変化についてアンケートが実施されました。その結果、メガネを使用した期間に「休養感」が平均で4.24ポイントから5.64ポイントに上昇し、夜に目が覚める回数も、45.33%から22.67%に減少することがわかりました。また、昼間の眠気を感じる割合も変化し、メガネをかけることで「当てはまらない」と答えた人が52.00%に増加しました。このことから、ブルーライトカットメガネの使用が休養感や集中力を改善する可能性が示されています。
日本睡眠協会の見解
内村先生は、睡眠の評価には「睡眠休養感」が重要であると述べています。これは、実際に休養が得られているかどうかの自己評価を示します。今回の調査では、ブルーライトカットメガネを装用した結果、睡眠休養感が向上し、効果が確認されました。夜に目が覚める回数が減少したことも重要で、特に2回以上目覚めることは睡眠の質に直結します。
調査概要
- - 内容: 就寝前にブルーライトカットメガネを装用した場合の睡眠と昼間の眠気・集中力に関するアンケート
- - 対象者: 三井住友海上の従業員109名(コンタクトセンター企画部)
- - 有効回答数: 75名
- - 調査期間:
- メガネ未装用期間: 2025年1月29日〜2月4日
- メガネ装用期間: 2025年2月10日〜2月23日
このように、JINSの取り組みは従業員にとっての健全な睡眠環境を確保し、健康経営の実践につながる重要な一歩となっています。今後もこうしたプロジェクトが広がることを期待しています。