この度、福岡県庁で行われた「第11回ニセ電話気づかせ隊推進委員会」において、警察庁特別防犯支援官の吉原朝馬氏が新作の落語「詐欺に喝(勝つ)!2」を披露しました。この取り組みは、全国的に多発するオレオレ詐欺などの特殊詐欺に対する防止策を広めることを目的としています。
特殊詐欺の現状とその対策
吉原氏の落語は、ユーモアを交えつつも、特殊詐欺の最新の手口がどのように行われているのかを明確に伝える内容となっています。特に、受講者たちが引き込まれる具体例が多く、耳に残る印象を与えました。
例えば、国際電話を用いた詐欺の手口として、電話番号の表示に仕掛けがあることが挙げられました。「+」がついた国際電話番号を用い、実際の発信元が一見、警察署からのものと見せかける手法は特に巧妙です。また、LINEを利用し、警察官を装った偽の人物とやり取りを行うことで、個人情報を引き出そうとする事例も紹介されました。
落語を通じて参加者は、まるで劇を見ているような感覚で、詐欺の手口を学ぶことができるため、非常に参加意欲が高まりました。詐欺の被害が身近な問題であることを実感し、真剣に考えるきっかけとなったことは間違いありません。
国際電話の利用休止申請の重要性
また、事件の最後には国際電話の利用を休止するための具体的な手続きについても言及されました。吉原氏は、「電話一本で国際電話の利用をストップさせることができる」と述べ、参加者に対して積極的に申し込みを行うよう促しました。
国際電話不取扱受付センターのウェブサイトや、手続きに必要な電話番号の案内が提供され、参加者たちは大いに関心を持って耳を傾けていました。
実施概要
「第11回ニセ電話気づかせ隊推進委員会」は2025年7月16日に福岡県庁舎で開催され、警察庁特別防犯支援官の吉原朝馬氏による講演は大変好評でした。彼が問いかけた「あなたはこの詐欺に対してどう向き合うか?」という言葉が、参加者それぞれの心に残ったことでしょう。
このような啓発活動が広まることで、特殊詐欺被害が減少し、地域の安全が確保されることを願っています。今後も、このような取り組みが全国各地で行われることを期待しています。