秋に必見のオペラ『ヴォツェック』が新国立劇場で上演
新国立劇場が今秋、アルバン・ベルクのオペラ『ヴォツェック』の新制作を発表しました。この公演は、20世紀オペラの金字塔として位置付けられる、この作品が持つ深いテーマと衝撃的な展開に、多くの注目が集まっています。
20世紀を代表する傑作
『ヴォツェック』は、1925年にベルリンで初演されて以来、様々な舞台で上演されてきた名作です。この作品は、貧困に苦しむ兵士ヴォツェックの苦悩と、その精神的な崩壊を描いています。ストーリーは、当時あった実際の殺人事件をもとにした原作に基づいており、社会問題や人間の内面を鋭く突きつける内容が特徴です。
ベルクが使用した無調音楽は、聴く者に圧倒的な緊張感をもたらし、それに加えてメロディの美しさが感情を揺さぶります。ヴォツェックとその妻マリーの複雑な関係性は、観客に深い感銘を与えます。
豪華なキャストと演出
この公演では、演出をリチャード・ジョーンズが担当し、指揮は大野和士が手がけます。ジョーンズは数々の受賞歴を持つ演出家で、これまでも多くの名作を手がけてきました。新国立劇場では2008年以来となる登場で、東京での新演出は初めての試みとなります。
ヴォツェック役には、トーマス・ヨハネス・マイヤーが再度出演します。彼は2009年以来、同役を歌い続けている実力派で、その表現力は観客を魅了することでしょう。マリー役には、ワーグナーを得意とするジェニファー・デイヴィス、駆け引きの一手を担当する鼓手長役にはジョン・ダザックが名を連ねています。
この豪華なキャスト陣は、各々が持つ個性と技術によって、この作品の持つ力強いメッセージをより一層引き立てます。
公演情報
上演日程
日時:2025年11月15日(土)、18日(火)、20日(木)、22日(土)、24日(月・休)
会場:新国立劇場オペラパレス
チケット情報
チケットの価格は、S席29,700円、A席24,200円、B席17,600円、C席11,000円、D席7,700円、Z席1,650円となっています。詳細は公式ウェブサイトで確認可能です。学生や高齢者向けに割引制度も適用されていますので、ぜひ活用してください。
まとめ
新国立劇場の『ヴォツェック』は、単なるオペラの枠を越え、聴く者に強烈なメッセージを伝える作品となるでしょう。大野和士とリチャード・ジョーンズのタッグ、そして世界的な歌手たちによる熱演に大いに期待が寄せられています。心に残る感動的な体験をぜひお見逃しなく。