戦後80年の節目に再演される舞台『鬼灯町鬼灯通り三丁目』

舞台『鬼灯町鬼灯通り三丁目』再演決定！

戦後80年を迎える2025年の夏、赤坂レッドシアターにて舞台『鬼灯町鬼灯通り三丁目』が上演されることが決まり、チケットの販売が開始されました。この作品は、2008年に初演を行い、大きな評価を得た後、2010年に再演された人気作であり、今回の上演は実に15年ぶりとなります。

イベント詳細

公演は2025年8月29日（金）から9月4日（木）までの間、東京都港区赤坂に位置する赤坂レッドシアターで行われます。出演者には、音無美紀子さん、有森也実さん、森川由樹さん、浅井伸治さんなど、多彩なキャストが揃い、作品の魅力を引き立てます。チケットはカンフェティで購入可能で、全席指定で6000円となっています。

公式情報の詳細はトム・プロジェクトの公式ホームページにて確認できます。

作品の背景とテーマ

この舞台は、作・演出を手がけるのは、劇団桟敷童子の東憲司氏です。氏は福岡出身で、炭鉱町や山間の村を描くことが特徴的であり、自身の出身地にルーツを持つ作品を数多く生んでいます。本作では、戦後の時代を生き抜く人々の姿をユーモアと共に描き出し、切なさと喜びを合わせ持つ悲喜劇としています。

この作品は、それぞれの登場人物が抱える葛藤を深く掘り下げる内容となっており、特に人間の心の動きに重点を置いています。戦後間もない時代背景の中で、暮らしや人間関係の難しさを題材にし、どのように前を向いて生きていくのかを問う力強いメッセージが込められています。

ストーリーの概要

物語は1946年、多くの引き揚げ者が集まる博多の街が舞台です。復員して帰って来た松尾大吉が妻の弥生の元に帰ると、そこには二人の女性、番場と小梅が居候しています。弥生は大吉が亡くなったと信じ込み、すでに葬式を済ませていました。実は弥生の心にあるのは、大吉ではなく番場の息子・裕介だったことが発覚します。

鬼灯に囲まれた家で、大吉と弥生、番場、小梅は各々の思いを抱えながら共同生活を始めます。この共同生活がどのように展開していくのか、登場人物の動きによって引き起こされる感情の変化や、彼らの関係性の葛藤が描かれます。それは「生」という普遍的なテーマを背負いながら、観客に深い考えを促します。

今回の再演では、新たなキャストとともに、物語の持つ力強さを再び体感することができます。戦後の混乱の中での人々の葛藤と再生の物語を、ついに観客に届ける機会が訪れるのです。ぜひこの機会に、舞台『鬼灯町鬼灯通り三丁目』を観に来て、心震わせる瞬間を体感してみてはいかがでしょうか。