全国映画資料アーカイブサミット2025の開催報告
2025年1月24日(金)、国立映画アーカイブ主催の「全国映画資料アーカイブサミット2025」がオンラインにて開催されました。このサミットは、映画資料アーカイブの重要性を再認識し、資料保存と活用の新たなモデル構築を目的としています。今回はその様子や特徴的なプログラムについて詳しくご紹介します。
【開催の背景と目的】
「全国映画資料アーカイブサミット」は、映画の歴史と文化を支える資料が散逸してしまうことを防ぐため、アーカイブの重要性を提唱する場として設立されました。今年で6回目を迎える本サミットは、映画関連の資料が持つ歴史的、文化的価値に光を当てることを目的としており、業界の専門家や一般参加者も気軽に参加できる内容となっています。
【プログラム概要】
本イベントは、午前中に専門家による報告やセミナーが組まれ、午後には参加者との対話が行われる形式でした。以下にプログラムの主な内容を整理してみました。
- - 第1部:アーカイブ中核拠点形成モデル事業の概要(約7分)
事務局の佐藤友則氏が事業の重要性を紹介しました。特に、映画に関する非フィルム資料の保存と活用を促進するための施策が強調されました。
- - 第2部:映画資料ポータルサイト「映画遺産」について(約15分)
講師に国立映画アーカイブの宮本法明氏と佐藤いつみ氏を迎え、映画資料にアクセスするための新しいポータルサイトの機能と目的を説明しました。
- - 第3部:デジタル著作権についてのセミナー(約56分)
五常総合法律事務所の弁護士数藤雅彦氏が、デジタルアーカイブの著作権のネックとなる課題を掘り下げました。参加者からの質問も多く寄せられ、関心の高さが伺えました。
特別展「映画のレシピ」や、「Afternote 山口市 映画館の歴史」、世田谷文学館の展覧会など、現地の状況と内容が報告され、各界の専門家たちが熱心に参加している様子が見受けられました。
- - 第5部:特撮アーカイブについてのセミナー(約32分)
特定非営利活動法人アニメ特撮アーカイブ機構の事務局長三好寛氏が登壇し、特撮に特化したアーカイブの取り組みについての知見を共有しました。
- - 第6部:映画資料アーカイブの重要性についてのセミナー(約32分)
国立映画アーカイブ主任研究員の岡田秀則氏が、映像資料を次世代にどう伝えていくか、その必要性について言及し、参加者たちの心に響く内容でした。
【アーカイブ動画について】
本サミットの様子は、参加できなかった方やもう一度振り返りたい方のために、YouTubeチャンネルで録画映像が公開されています。2025年4月18日から2026年3月末までの期間中に視聴できますので、ぜひチェックしてみてください。
【今後の展望】
「アーカイブ中核拠点形成モデル事業」は、映画資料の保存と活用のための取り組みを進めています。今後は、より多くの資料が次世代に受け継がれるよう、アーカイブ活動が一層増えることが期待されます。参加者たちの熱意とともに、日本の映画文化が未来へ引き継がれることを願っています。
【お問合せ先】
特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)
アーカイブ中核拠点形成モデル事業事務局
E-mail:
[email protected]