JASRAC、新たな寄付講座を信州大学で開講
日本音楽著作権協会(以下JASRAC)は、春の訪れを迎えた2023年4月11日に、信州大学の社会基盤研究所で新たな寄付講座「AIと知財法務に関する総合コース」を始めました。この講座は、音楽と知的財産権の重要性を理解し、より良いビジネス戦略を立てるための重要な一歩です。
講座の内容
この講座は、前期と後期の2つの重要なテーマで構成されています。まず、前期では「AIと知的財産法」を中心に、AIが生成する成果物がどのように法的に扱われるのか、その基本的な法学を学ぶことから始まります。これは、音楽業界に限らず、さまざまな業種の新しいビジネスモデルにおける知的財産権に対する理解を深めることを目的としています。
後期の講座では、知財戦略についての理解を深め、現実のビジネス環境での実践可能な戦略を立案する力を養います。さらに、通年を通じて行われる「知財法務実習」では、企業訪問や専門家による講演、インタビュー取材などを通じて、実務経験を積む機会を提供します。
JASRACキャンパスとは
「寄付講座JASRACキャンパス」という新たな取り組みは、著作権法や制度、JASRACの管理事業に関する教育・研究の促進を目的としています。音楽文化を支える新たな人材を育成し、文化・芸術が高く評価される社会を実現するための活動に貢献しています。各大学の応募を受け付け、それに基づいて寄付が行われています。
JASRACの役割
一般社団法人 日本音楽著作権協会(JASRAC)は、1939年に設立された国内初の著作権管理団体です。作詞家、作曲家、音楽出版社などの権利者から音楽著作権の管理を委託され、音楽を使用する際の承諾を行うとともに、その対価として得た使用料を権利者に分配しています。80年以上にわたり、JASRACは音楽文化の発展に貢献するための活動を続けており、その取り組みは高く評価されています。
まとめ
JASRACは教育と研究を通じて音楽文化の普及を目指し、今回の新しい講座を通じてさらなる支援を行っていきます。音楽業界における新たな挑戦として、今回の「AIと知財法務に関する総合コース」がどのようにこの分野の未来を切り開いていくのか、期待が高まります。信州大学での取り組みが、今後の音楽文化の発展に寄与することを祈っています。