台湾最大のデザイン・見本市「台湾クリエイティブ・エキスポ2025」が、8月2日から11日までの9日間にわたって、台北の「南港展覧館 1館」と「松山文創園区」で開催されました。このイベントは文化部が主催し、2010年から毎年行われているクリエイティブ産業の展示会として知られています。今年度は来場者数がなんと65万人を超え、取引額も約67億円に達するなど、過去最大規模での成功を収めました。
会場では、特に「水のある風景」というテーマが印象的でした。文化キュレーション展が「松山文創園区」で開催され、水と台湾文化の関係を探る展示が行われました。展示内容には、「水の精霊」「海の情景の島」「霧の領域」「台湾:無限の流れ」といった四つのセクションがあり、それぞれが台湾の豊かな文化生態系を映し出しました。「水の精霊」では、観衆とインタラクティブに関わり合う水灯篭の展示が特に際立ちました。また、「霧の領域」では、音や香り、光、影、触覚を通じて五感を楽しませる展示があり、大変好評でした。
一方、「南港展覧館 1館」では、650以上のブランドが参加した「文創ブランド・IPライセンス展」が行われ、多くの海外バイヤーも来場しました。180社以上の国外バイヤーが訪れ、1,300を超える国内外のバイヤーとの1対1マッチングセッションも実施され、全体で1,400以上のビジネスマッチングが実現しました。こうした商業活動が、台湾のデザイン産業に新たな活力をもたらしています。
会場の熱気は非常に高く、人気キャラクターの商品の購入を目的とした一般来場者も多く、日々数時間の入場制限がかかるほどでした。この結果、「南港展覧館」では1日あたりの来場者数としての最高記録が更新され、SNS上でも大きな話題となりました。また、待機スペースを設け、入場待ちの鑑賞者が6,000人ほど快適に過ごせるよう配慮されていたことも好評でした。
今年のエキスポでは、特に注目を集めたのが「黒潮星楽園」エリアで展示された34のオリジナルキャラクターです。文化部が推進する黒潮プロジェクトの一環として、ライセンス販売が国内外で58件成立するなど、非常に活発な反響を呼びました。会期中には125件以上のトークイベントやフォーラム、パフォーマンス、ワークショップも開催され、これら全てが満席となるほどの人気を誇りました。特に、黒潮文化を探求する講演会「海洋の方法」シリーズは、台湾文化の国際化をテーマに、貴重な知見を共有する機会となりました。
さらに、ブランド商業展ではIP創作から収益化、クロスブランディング、マーケティングに関する「キャラクターIPフォーラム」が開催され、参加者の数は2,400人を超えました。このように、台湾各地の100の文化拠点から厳選されたプロダクトを展示する「台湾万水」ブースも、多くの商品が完売を見せ、賑わいを見せていました。
文化部は、2026年8月に再度、「南港展覧館」で同イベントを開催する予定を発表しています。詳細は公式サイトで発表されるとのことなので、次回もぜひお見逃しなく!
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