MCMが発表した2025秋冬コレクションの魅力に迫る

MCMの2025年秋冬コレクション「From Munich to Mars」

ドイツのラグジュアリーブランドMCMは、2025年秋冬コレクション「From Munich to Mars」を発表しました。この新たなキャンペーンでは、デジタル時代を自由に生きる「サイバー・ギャラクティック・ノマド」をテーマに、未来と伝統の融合を感じさせる新スタイルを展開しています。

デザインの魅力

本コレクションは、レトロフューチャリズムからインスパイアされたデザインが特徴です。MCMのアイコニックな美学を基に、機能性や革新性が備わったアイテムが揃い、ブランドのシグネチャーである「Visetos」モノグラムも新たなテック感を演出します。特に注目すべきは、同コレクションの第一章として発表された「ブルー・ヴィセトス」です。

深海と宇宙を表現する「ブルー・ヴィセトス」

2025年春夏に描かれた“深海”の世界観と、今シーズンの宇宙テーマが融合した「ブルー・ヴィセトス」が登場しました。ウィークエンダーやショッパーといったバッグは、鮮やかな青色を用いて個性を際立たせています。中でも「Aren マルチバックパック」はリアルデニム素材を活用しており、質感と深みをプラス。機能美と素材感のコントラストが美しい存在感を生み出しています。

3つの章構成で展開

このコレクションは3つの章に分かれており、それぞれ異なるカラー・素材・フォルムの組み合わせが新しいスタイルを作り出します。現在は第1章が発表された段階ですが、今後第2章と第3章も順次お披露目される予定です。

AIと写真で描く“無重力の世界”

2025年秋冬コレクションのキャンペーンヴィジュアルは、写真家のVis KidとディレクターKatharina Korbjuhnによるコラボレーションによって作り出されました。舞台に選ばれたのは、パリ13区にそびえるブルータリズム建築。無機質で力強い建築美を背景に、繰り返しの美学とAI技術が融合した幻想的なヴィジュアルが展開され、現実と錯覚の境界が曖昧にされています。

個性を問うアートの世界

この作品は、「個性とは何か」を問い直すものです。同調圧力が高まる現代社会において、「他者と違うこと」の美しさを無重力のような浮遊感で表現しています。今回はモデルとしてLeni VoesterやHong Seongも登場し、ビジュアルにさらなる深みを与えています。

MCMの歴史と未来

MCM（Modern Creation München）は1976年にドイツで創業し、従来のラグジュアリーに挑むオルタナティブブランドとして成長を遂げてきました。1970年代のミュンヘンで人気を博し、今でも独自のスタイルを持ち続け、新世代の自立した感性を持つ人々に向けた次世代のラグジュアリーを提案しています。現在、MCMは上記のように世界43ヶ国に584店舗を展開しており、さらに広がりを見せています。