博報堂、デジタル音声広告の新たな分析手法を提供
2019年から続くデジタル音声広告の急成長が後押しし、株式会社博報堂は新たに「Tele-Digi AaaS」という名の機能を発表しました。この新機能は、インターネットラジオや音楽配信サービスに掲載されるデジタル音声広告の効果を可視化し、他の媒体との統合評価を実現します。これにより、テレビCM、デジタル広告、さらにはデジタル音声広告を横断的に比較できる新たな時代が到来します。
デジタル音声広告の現状
近年、インターネットラジオやストリーミング音楽サービスの普及に伴い、デジタル音声広告の重要性が増しています。特に通勤中や運転中、作業をしながら聴くという新しいリーチの獲得が可能となり、音声を通じたクリエイティブなメッセージによる訴求が業界でも注目されています。しかしながら、これまで他媒体との効果比較が難しいという課題を抱えていました。
Tele-Digi AaaSの革新
新たに搭載されたTele-Digi AaaSは、radikoやSpotifyといったプラットフォームの広告データを分析することができ、なおかつPodcast広告も対象に含まれます。このデジタル音声広告のデータを、テレビCMやデジタル広告に関するKPIと組み合わせて分析することで、効果の共通検証が可能になります。
特筆すべきは、検索リフトやウェブサイトへの訪問数を比較検討し、より効率的なメディアプランの策定を助ける点です。広告主は、媒体間でのパフォーマンスを明確に把握でき、より効果的なキャンペーンが進められます。
分析の具体例
1.
リーチ拡大効果分析
デジタル音声広告の投下がテレビCMやデジタル広告と組み合わさった場合のリーチ拡大効果が可視化され、戦略の見直しに役立ちます。
2.
態度変容効果分析
消費者の認知や興味、理解といった態度の変化(いわゆるブランドリフト)において、各媒体の効果を横比較。そして成果が可視化されることで、今後の施策に活かせます。
3.
行動変容効果分析
消費者の検索やサイト訪問、最終的な購入など、行動に変化をもたらす効果を媒体ごとに分析することで、具体的なキャンペーンの進行状況が把握できます。
今後の展望
博報堂は、デジタル音声広告の分析機能を強化し、特にPodcastに対応したプラットフォームの拡充に向けて、さらなる挑戦を続けていく意向を示しています。目指すのは、広告主の事業目標達成の貢献です。
AaaSとは?
「AaaS」は、広告業界における革新的なアプローチであり、従来型の広告枠取引から、広告効果の最大化を目指す新しい運営型ビジネスへの移行を示しています。この変化がもたらすものは、広告媒体のデジタルトランスフォーメーションに他なりません。広告業界の新たな時代を見据えたこの動きは、多くの広告主や消費者にとっても明るい未来を見せることでしょう。
博報堂が提案する新たなメディアプランニング手法に、今後も注目が集まることでしょう。