ハルビアとトヨタが共同開発した世界初の水素サウナとは

ハルビアとトヨタ、画期的な水素サウナの開発

株式会社HARVIA JAPANとトヨタ自動車が手を組み、注目のプロジェクトを発表しました。両社が共同で開発したのは、「水素燃焼技術」を利用した水素サウナのコンセプトモデルです。これは、未来のサウナ文化を持続可能な形で再構築しようという試みであり、サウナ愛好者だけでなく、環境問題について関心の深い人々にも注目されています。

2025年には、フィンランドのユバスキュラ市で行われる二つのイベントにおいて、この水素サウナのデモンストレーションが実施される予定です。水素の新たな利用方法として、このサウナはカーボンニュートラルを視野に入れたものとなっています。

クリーンエネルギーとしての水素

水素は、環境負荷の少ないクリーンエネルギー源として、近年注目を集めています。この水素サウナでは、サウナストーブに水素を使用し、水蒸気と心地よい暖かい空気を生成します。従来の加熱方法に代わる選択肢として、非常に魅力的です。

この新しいサウナは、伝統的なスモークサウナの特徴を取り入れ、柔らかく包み込むような熱を生み出すことを目指しています。水素サウナストーブが生成する炎と暖かい空気は、サウナストーンの間を通り、全方向から均等に熱を届けます。その結果、サウナ内で水をかけると生じる心地よい蒸気「ロウリュ」が楽しめます。

両社の期待

ハルビアのイノベーション＆テクノロジー部門責任者であるティモ・ハルヴィア氏は、このコラボレーションがサウナの革新を促進し、環境への配慮を示す大きなステップになると語っています。トヨタの水素燃焼技術を活用することで、安全かつ効率的なエネルギー利用が可能になり、未来を見据えたサウナ体験が実現します。

トヨタの水素ファクトリーを担当する山形光正氏も、ユバスキュラ市でのプロジェクトの重要性を指摘。「地域社会との信頼関係の延長線上に、このプロジェクトがある」とし、水素サウナが未来のエネルギー利用に寄与することを期待しています。

企業の取り組み

ハルビアは、サウナおよびスパ体験の分野において、持続可能性と革新を追求し続けています。製品開発、エネルギー効率、サプライチェーン管理など、全ての業務で環境責任を重視。世界中で高品質なウェルネス体験を提供し、環境への影響を最小限に抑える努力を続けています。

また、トヨタ自動車は水素を重要なエネルギーとして位置づけ、「作る」「運ぶ」「貯める」「使う」の各分野において、水素の利活用をさらに促進しています。モビリティカンパニーへの転換を目指し、革新に取り組み続けているトヨタの一環として、この水素サウナプロジェクトが存在することは意味が大きいです。