沖縄ロックの女王マリーが初めて語る自伝『真実の叫び』

沖縄ロックの女王マリーが自伝を出版

沖縄タイムス社から発売された自伝『真実の叫び沖縄ロックの女王 Marie 自伝』は、1960年代に「オキナワンロックの女王」として知られるマリー（本名：喜屋武マリー）による初の著作です。彼女は今、74歳の年齢で自らの人生を振り返り、その思いを余すところなく語っています。

マリーの音楽と生い立ち

マリーは沖縄生まれで、沖縄人の母と米国人の父を持つという複雑な家庭環境の中で育ちました。彼女の幼少期には、沖縄の中城村での思い出が色濃く残っており、遠い昔ながらの懐かしさが漂います。その後、歌手としてのキャリアが始まるのは、コザのAサインバーでのステージがきっかけです。バンドとしての彼女のデビューは、希望と夢に満ちたものでしたが、同時に数々の葛藤も伴ったものでした。

「喜屋武マリー」という姿

本書の大きな特徴は、マスコミが描いたイメージとは異なり、「まりこーぐゎー」という呼び名で親しまれる素顔のマリーの視点から綴られている点です。この自伝では、ロックとの出会いや母親との複雑な関係、母国沖縄の美しさ、米軍基地との共存、さらにはベトナム戦争がもたらした影響まで、彼女の内面が赤裸々に語られています。過去の苦悩や喜びが、音楽への情熱を支えていたことがわかるとともに、彼女が抱えた葛藤を理解することができます。

沖縄の風土と歴史に生きる

沖縄の文化や戦後史を背景に、マリーの物語は沖縄の人々の生きざまとリンクしています。彼女の歌は、単にエンターテインメントではなく、沖縄のアイデンティティや文化を象徴するものとなってきました。彼女の人生を通じて、沖縄の人々の思いや営みを感じることができる貴重な証言となっています。

著者の思い

琉球大学学長の喜納育江が推薦文を寄せています。彼女は「私たちは彼女の何を知っているつもりだったのだろう？」と問いかけ、マリーが実は多くの愛に包まれていたことを伝えています。彼女のパワフルなイメージの裏にある愛や強さは、多くの読者に感動を与えることでしょう。

書籍情報

自伝書名：真実の叫び沖縄ロックの女王 Marie 自伝
著者：Marie
判型：四六判
ページ数：224ページ
価格：2,200円（税込）
ISBN：978-4-87127-319-0 C0023
この書籍は「沖縄タイムスの本」のECサイトで購入できます。

沖縄タイムス社について

沖縄タイムス社は、沖縄県内で有名な日刊紙「沖縄タイムス」を発行しており、地域の文化や歴史を広めるための出版業務にも力を入れています。沖縄の魅力を全国に伝えるため、様々な情報発信を行っています。

自伝『真実の叫び』を通じて、マリーの人生や沖縄の深い魅力に触れてみてはいかがでしょうか。読み進めるうちに、彼女の音楽と人生に対する情熱が伝わり、心に響いてくることでしょう。