成瀬巳喜男監督の生誕120周年特集
2023年7月、日本映画の巨匠、成瀬巳喜男監督の生誕120年を記念した特集がCS衛星劇場で放送されることが決まりました。この特集では、成瀬監督が手がけた貴重な作品がテレビ初放送される貴重な機会です。特に、「上海の月」と「勝利の日まで」という重要な作品にスポットライトが当たります。
特集の内容
成瀬巳喜男監督は1905年に生まれ、日本映画界で重要な地位を築いてきました。本特集では、オリジナルフィルムの約114分のうち約53分が現存する「上海の月」(1941年製作)と、約59分のうちの約15分が現存する「勝利の日まで」(1945年製作)が初めてテレビで放送されます。これらの作品は、いずれも成瀬監督のユニークな視点と才能を感じさせる作品です。
「上海の月」
「上海の月」は、サスペンスジャンルの作品で、主演に山田五十鈴が務め、中国でのロケーション撮影が行われました。本作は昭和12年、盧溝橋における日中両軍の衝突を背景にし、政治的な緊張感も感じられるストーリーが展開されます。
「勝利の日まで」
一方、「勝利の日まで」は戦時中に制作されたミュージカル映画で、兵士たちに楽しみを届けるために博士が仲間を集め、俳優やスターを戦地に向けてロケット式に発射するという独自の設定が話題になりました。ユニークで斬新なアプローチの映画として、多くの観客に感動を与えました。
他の放送作品
また、特集では「生さぬ仲」(1932年)や「腰辨頑張れ」(1931年)といった他の興味深い作品も放送されます。「生さぬ仲」では、一人娘と貞淑な妻との関係に悩む男の物語が描かれています。「腰辨頑張れ」では、息子の腕白さに悩む保険勧誘員の父の姿がユーモラスに描写されています。
特集の見どころ
成瀬巳喜男監督の作品は、家庭の人間関係や社会情勢を背景にしたものが多く、それぞれが個性豊かなストーリーを持っています。本特集では、サイレント映画やミュージカル映画などバリエーション豊かに揃い、特に映画好きにはたまらない内容となっています。
視聴方法
「名匠・成瀬巳喜男監督生誕120年記念特集」の詳細や放送スケジュールについては、CS衛星劇場の公式サイトで確認できます。また、「昭和100年」プロジェクトの特記事項も見逃せません。視聴にはCS衛星劇場の受信契約が必要ですが、特別な映画体験をお楽しみいただけることでしょう。
この特集は、成瀬巳喜男監督の作品に触れる絶好のチャンスであり、映画ファンにとって魅力的なコンテンツがいっぱいです。ぜひ、貴重な時間を大切にしながら視聴してほしいと思います。