松戸から全国へ！専松合唱部と六実高校吹奏楽部の挑戦

千葉県松戸市に位置する専修大学松戸高等学校合唱部が、NHK全国学校音楽コンクール（Nコン）で初めての全国大会出場を果たし、見事銅賞を受賞しました。この快挙の裏には、辛い経験を乗り越えた強い意志と団結がありました。

専松合唱部の全国への道のり

部長の大西七花さんと副部長の古川ひば里さんは、中学時代から合唱部に在籍しており、合唱を楽しむ環境に魅了されて入部しました。しかし、大きな挑戦の道のりは決して平坦ではありませんでした。新型コロナウイルスの影響で多くの大会が中止され、先輩たちが夢を断たれてしまった姿を見て、二人はその想いを引き継ぐことを決意します。

特に、2人が中学3年生の頃には、大きな舞台への出場機会が地震によって奪われるなど、数々の試練に直面しました。そのため、合唱部の3年生は過去の先輩たちの奇跡を背負い、果敢に全国大会出場を目指しました。

一致団結した練習

最上級生になった昨年、部員全員で目標を共有し、「全国に行くためには何が必要か」を考え始めます。コロナ制限が解除された今年は、改めて一緒に歌うことに喜びを感じ、練習にも力が入りました。特に「聴き合い練習」を導入することで、部員それぞれが互いの声に耳を傾けながらハーモニーを作り上げ、日本一を目指しました。

関東甲信越大会に臨んだ彼らは、感動の瞬間を迎えました。「全国に行けると分かった瞬間、全員が泣き叫んで喜びました」と大西さん。また、顧問の松井理恵先生も新たな道を切り開いた部員たちに目を細めます。

悲願の全国大会での演奏

全国大会では、部員たちは感謝の気持ちを込めて歌声を響かせ、無事に銅賞を受賞しました。大西さんは「このメンバーで歌えたことが特別で、感謝の念が溢れました」と振り返ります。

六実高校の挑戦

同じく松戸市にある千葉県立松戸六実高校の吹奏楽部も心温まるストーリーを持っています。6年ぶりに「全日本マーチングコンテスト」に出場した六実高校ですが、部員の人数はたった39名。少数精鋭での戦いとなりましたが、彼女たちは「二刀流」として座奏とマーチングの両方に取り組むことを決めました。

顧問の佐々木彩音先生は「人数が少なくても、ラインの美しさやフォーメーションの緻密さは変わりません。ポジティブに捉え、自信を持って練習していきたい」と話します。

部長の野村実鈴さんは、動きながら演奏する難しさを語りつつ、仲間と共に練習を続けることの喜びを見出していました。

出場までの感動

全日本マーチングコンテストの代表として「六実高校」の名が呼ばれた瞬間、部員たちは歓喜の涙を流しました。演奏する曲は、6年前の先輩たちが全国に行った時のもので、その間も仲間たちとの言葉を重ね合い、気持ちを高め合ってきました。

このように、専松合唱部と六実高校吹奏楽部は音楽を通じて人々を感動させ、次へと繋がる夢の物語を紡いでいます。若者たちの挑戦は、これからも続くことでしょう。