松本幸四郎が巡る秘蔵の京都名所
歌舞伎界のスター、松本幸四郎が「あなたの知らない京都旅」で番組初登場を果たします。この回では、彼が特に愛着を持つ京都の隠れた名所を巡り、普段は見ることができない国宝建築の内部を特別に訪れます。これは、京都の“生きた伝統”との出会いに満ちた旅です。
一度も足を踏み入れたことのない西本願寺
旅の始まりは、京都駅近くに位置する世界遺産・西本願寺。幸四郎は、40年近くその門前を通ってきたものの、中に入るのは初めてです。特別に許可を得て、通常は非公開の「飛雲閣」やその前に位置する「現存最古の能舞台」を拝見します。
幸四郎は、能舞台の前に立つと「過去のものではなく、今も生き続けている。そんな強さを感じますね」と感慨深く語ります。この舞台が徳川家と結びつく運命のストーリーも彼の心に深く響いたことでしょう。
特別公開された飛雲閣
飛雲閣は、金閣・銀閣と並び名を馳せる国宝建築です。この建物は一般には公開されておらず、幸四郎が内部に足を踏み入れるのは特別な経験です。各層に隠されたおもてなしの工夫が施されたこの建築を、彼は感心しながら探索します。
一層には、静けさが漂う「柳の間」があり、障子や襖には美しい柳の絵が施されています。一方、二層には平安時代の和歌の名人たちの姿が描かれ、客が和歌を詠む場だったとされています。三層目は驚きの空間で、装飾のない闇に包まれたフロアが幸四郎を待っていました。その空間に込められた意味を探り、幸四郎は新たな視点を得るのでした。
宮川での歌舞伎との出会い
続いて訪れたのは鴨川のほとりです。ここには、歌舞伎の発展に深く関わる南座があります。この南座は400年の歴史を持つ場所であり、幸四郎にとって特別な思い入れがあります。彼は、毎年12月の顔見世興行で南座に掲げられるまねき看板を手掛ける職人のもとを訪れます。
そこで彼は、独自の書体である「勘亭流」を体験し、芸術の現場に息づく匠の技を目の当たりにします。松本幸四郎の名を揮毫した際、その美しい仕上がりに思わず見入ってしまいます。
太秦のグルメと愛される喫茶店
次に訪れたのは、太秦に位置する喫茶店「萩」。昭和43年創業のこの店は、幸四郎が撮影時に必ず立ち寄るほどの愛着のある場所。アットホームな雰囲気の中で、「いつもの」と声をかけると、マスターが用意した特別な一品に心躍るのでした。
安倍晴明像との対面
さらに進むと、幸四郎は「晴明神社」を訪れます。そこには、平安時代の陰陽師、安倍晴明の像が立っています。歳月を超えて、彼が演じ続ける役への思いを新たにする出会いがありました。また、神社に秘蔵されている“お宝”から、意外な晴明の姿が明らかになり、声を上げて驚きます。
最後のご褒美はジン専門店
旅の締めくくりには、河原町通にある「季の美」を訪れます。京都初のジン専門蒸留所として知られるこの場所は、幸四郎の好みを満たす特別な場所です。自らのお取り寄せを思い出しながら、特別なジンを味わい「やっぱり京都はいいところですね」としみじみ語ります。
この旅を通して、幸四郎は「生きている伝統」を深く感じました。この番組は、京都の隠れた魅力を引き出し、視聴者に新たな視点を提供する素晴らしい機会となります。彼が築き上げた思い出は、今後の活動にも影響を与えることでしょう。次回の京都探訪も楽しみにしたいですね。