新たな息吹を吹き込むサウナの深呼吸サポートデバイス
株式会社100plusとBREATHER株式会社が、最近画期的な実証実験を行いました。この実験では、サウナと呼吸の関係性を明らかにするため、深呼吸を助けるデバイス「ston s」を活用しました。サウナでの利用を通じ、リラックス効果や自律神経への影響を調査することが目的です。
実施の背景と目的
2025年3月に発表された研究では、たった一回の深呼吸がサウナの“ととのい”に寄与すると示されました。加えて今回は、呼吸中に得られるリラクゼーションがサウナ全体のサイクルに与える効果を検証することとしました。具体的には、サウナ専用のウェアラブルデバイス「SHOWDOWN1」を身につけた28名の男性参加者に、サウナ施設内でのデータを収集しました。
特筆すべきは、温浴施設内で特別に許可を得て「ston s」を使用している点です。通常、施設内ではそのデバイスは使用できないため、今回の実験は特異な状況下で行われていることに注意が必要です。
実証された呼吸の効果
実験結果によると、休憩中に「ston s」を使うと、サウナ室と休憩室で自律神経の活動量が増加する傾向が確認されました。また、ccvTP(自律神経全体の活動量を表す指標)やLF/HF(交感神経と副交感神経のバランスを表す指標)が有意に上昇したことがわかりました。
この結果は、サウナや水風呂での温冷刺激が、体に一定の反応を促し、特に自律神経の反応性が向上することを示唆しています。深い呼吸が、自律神経の安定化やリラクゼーション効果をもたらし、次のステップへの新たな準備を整えると考えられます。
デバイスの使用による深呼吸のメリット
「ston s」を使用した結果、休憩中だけでなく、サウナ滞在時にも変化が観察されたことが重要です。このデバイスは、リラックス状態を維持することで、次のサウナセッションにおいても自律神経の安定化が見られました。リラックス効果が全体のサウナ体験にプラスに作用するのです。
このように、デバイスの使用が居心地を良くした結果としてだけではなく、実際に生理的変化がもたらされたと考えられます。
総括
今回の調査では、呼吸デバイス「ston s」を活用することで、自律神経の活動が向上し、さらにはそれが次のサウナ入浴時にもプラスに影響を与えるという有望な結果が得られました。また、休憩中のリラクゼーション効果が、サウナの全過程において重要な役割を果たしている可能性が示されたことは、今後の研究においても注目すべきポイントでしょう。
今後の展望
株式会社100plusの代表、加藤容崇MDは、「今後はさらに多くの被験者を対象に、異なるフレーバーのデバイスを用いることで、その効果を広げていきたい」と語っています。深い“ととのい”が望まれるサウナ環境において、呼吸とリラクゼーションの質が今後の健康にどう寄与するか、さらに探求を重ねる所存です。本プロジェクトが、楽しく健康的な生活へとつながることを期待しています。