『ドリーム・アイランド』復刻
2025-03-21 09:43:22

幻のアートフィルム『ドリーム・アイランド』復刻プロジェクト始動!

幻のアートフィルム『ドリーム・アイランド』復刻プロジェクト始動



国内のクラウドファンディングプラットフォーム、MotionGalleryが、ヴィム・ヴェンダースによる幻のアートフィルム『ドリーム・アイランド ーヴィム・ヴェンダースの失われた夢』のデジタルリマスターを目指すプロジェクトを発表しました。目標金額は800万円で、2025年5月15日までの募金を募っています。この映画は、ヴェンダースが「一番好きな作品」と公言する『夢の涯てまでも』のために制作された特別な“夢のシークエンス”に基づいています。東京を舞台にしたこの魅力的な作品は、彼の表現手法に重要な役割を果たしています。

『ドリーム・アイランド』の背景


『ドリーム・アイランド』は、本作が未公開の状態のまま長年息を潜め、ヴェンダースのファンや映画関係者の間では伝説的な存在となっていました。このアートフィルムは、『夢の涯てまでも』に収められていなかった約100分間の“夢のシークエンス”から厳選されたシーンをヴェンダース自身が編集し、彼が12歳の頃に撮影した8mmフィルムも使用されています。特にこの作品は、ヴェンダースがナレーションを行っている点で非常に貴重です。

プロジェクトの発端


この復刻プロジェクトのきっかけは、2020年にヴェンダースからアソシエイト・プロデューサーの御影雅良氏に送られたメールから始まります。在籍していた『夢の涯てまでも』のディレクターズカット版のブルーレイを送ってくれることを提案したヴェンダースに、御影氏が『ドリーム・アイランド』のVHSを送り返したことで、その時の記憶が呼び起こされました。

このメールを契機に、特に作品に強い思い入れを持つ仲田早織氏がプロジェクトに合流しました。彼女は故・仲田能也氏の娘であり、この映画の撮影監督を担当しました。仲田氏は『PERFECT DAYS』の中で父が創り上げた映像を見つめ、父と共に観ていた『ドリーム・アイランド』の記憶が再浮上したことから、このプロジェクトを立ち上げることにしました。

招かれざる「夢」の探求


仲田氏は、父がどのような思いでこの映画を制作したのかを知りたくなり、御影氏に接触します。彼女は、父の思いを再現したいと思い『ドリーム・アイランド』のオリジナルテープを探すことを決心しました。奇跡的に見つけ出されたのは天王州の倉庫で保管されていたオリジナルテープと16ミリフィルムで、これをデジタル映像に起こすプロセスが始まることになります。

クラウドファンディングの概要


このプロジェクトでは、デジタルリマスター化に必要な費用として約150万円、著作権者への支払い、キャンペーン運用費用などを含めると合計800万円が必要となります。支援者には、オンライン試写会やブルーレイディスク、特別イベントの招待など多彩なリターンが用意されています。

最後に


ヴェンダースが思い描く夢とは何か、そして彼の作品を新たに観るチャンスを逃さないように皆さんもプロジェクトを応援してください。復刻された『ドリーム・アイランド』が新しい世代に感動を与え、アートフィルムの魅力を伝えられることを願っています。

詳細は、こちらのリンクをご覧ください。


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