南壽あさ子のアルバム『AMULET』と縦型ホラーショートドラマ「闇に光」
南壽あさ子の4枚目のアルバム『AMULET』が、待望の収録曲「オン・ザ・スクリーン」を引っ提げて、注目のホラーショートドラマ「闇に光」の主題歌に決定しました。この作品は、アブジェクトホラーという新しいジャンルの刺激的な表現に挑戦するものです。
アブジェクトホラーとは?
ここでいうアブジェクトホラーとは、視覚的な恐怖に頼るのではなく、日常生活に潜む“違和感”や“もしかしたら…”という感情を掘り起こし、観る者に静かな緊張感をもたらす新しいホラーの形です。この手法は観客に、恐ろしい事態の先にある微細な不安感を感じさせることを目的としています。
「闇に光」は、佐野史郎と大沢健がダブル主演を務める縦型ホラーショートドラマで、YouTubeやTikTok、InstagramなどのSNSプラットフォームで展開される予定です。学ぶべき点は、この新しいホラー表現が、南壽あさ子の音楽によってどのように彩られるかということです。
音楽との融合
南壽あさ子が歌う「オン・ザ・スクリーン」は、現実と虚構、記憶と感情の境目を揺さぶる楽曲です。この楽曲は「驚かされる恐怖」ではなく「気づいてしまう不穏」を描き出し、アブジェクトホラーと見事に呼応しています。彼女はこのコラボレーションについて、「『オン・ザ・スクリーン』は、現実と心の境目にふと立ち現れる感覚を音にした楽曲であり、“違和感”を受け止めるアブジェクトホラーの世界観と出会えたのは自然な巡り合わせ」とコメントしています。
このホラーショートドラマは、南壽あさ子の新アルバム『AMULET』に収録されており、彼女の約6年ぶりとなるフルアルバムでもあります。このアルバムは「心に寄り添うおまもり」としてのコンセプトを掲げており、音楽、ビジュアルアート、そして文学が織りなす総合的な表現が魅力です。特に、酒井駒子によるオリジナルジャケットアートや、12名の女性イラストレーターが参加した歌詞集『She Saw Scene』が注目されています。
コンテンツの未来
「よろずず」というアブジェクトホラー制作集団は、今後も縦型ドラマを起点に、映像、音楽、デザインといったさまざまなコンテンツを展開していく予定です。そこで生み出される新しい感情体験には目が離せません。音楽とホラー、癒しと不穏、二つの相反する要素が交差する場所から、新しい感覚が立ち上がる様子を楽しみにしたいと思います。
南壽あさ子の音楽とアブジェクトホラーの新たな試み、その一端が「オン・ザ・スクリーン」に詰まっています。この作品を通じて、我々は新しいホラーの在り方を体験し、驚きと共に心に残る作品を楽しむことができそうです。2025年12月26日の公開に向けて、今後の展開が待ち遠しい限りです。