伝説のプロデューサー、トレヴァー・ホーンの自伝
音楽業界が大きく変わった1980年代。その中心で活躍し、「80年代を発明した男」と称されるトレヴァー・ホーンの自伝が、2026年6月9日に刊行されることが決まりました。出版社は株式会社ディスクユニオンのDU BOOKSです。この自伝には、ポップ・ミュージックの未来を切り開いたホーン自身の貴重な体験や、その創造過程が詳しく語られています。特に、MTVの誕生やサンプリングの衝撃、そして伝説的なレーベルZTTの創立を通じて、どのように音楽表現が進化したのかが描かれています。
ホーンは、数々のアーティストとのコラボレーションを通じて、独自の音作りを追求しました。彼曰く、「完璧な1秒の音を制作するためには、1,000時間の編集が必要だ」という。その言葉が示すように、彼の音楽に対する情熱と努力は並外れたものであり、これまでの音楽史に多大な影響を与えてきました。
自伝の中では、ホーンがどのようにしてニューウェーブやテクノポップなど新しいジャンルを生み出してきたのか、そして彼がプロデューサーとして手掛けたアーティストたちの成功ストーリーが語られる予定です。アーティストとしての彼の旅路だけではなく、プロデューサーとして成し遂げた数々の業績に触れることで、音楽の歴史が新たな視点から理解できるでしょう。
著者のトレヴァー・ホーンは、セッションミュージシャンとしてのキャリアを経て、1979年にバグルスのヒット曲『ラジオ・スターの悲劇』で全世界での名声を得ます。この楽曲は、MTVの開局時に最初に放送された曲でもあり、ホーンのプロデュース活動はその後、より多くのアーティストに広がっていきます。
ホーンは1980年にイエスに参加、その後は重鎮プロデューサーとしての道を歩みます。ダラー、ABC、フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド、ペット・ショップ・ボーイズ、ポール・マッカートニーなど、名だたるアーティストたちの楽曲を手掛け、彼の名はポップミュージックの中で確固たるものとなりました。
また、1983年には妻ジル・シンクレア、音楽評論家ポール・モーリーと共にZTTレコードを設立し、アート・オブ・ノイズを結成。90年代以降も、シールやリアン・ライムス、t.A.T.u.などのヒットをプロデュースし続け、多岐にわたるジャンルで成功を収めました。
本書のデザインを手掛けるのは相馬章宏氏。464ページに及ぶこの自伝には、貴重なカラー口絵も8ページ収録されており、読み応え抜群です。また、日本版解説は知識人の西寺郷太氏が担当。彼の視点からこの自伝がどのように解釈されるのかも大いに楽しみです。
特典として、ディスクユニオンで購入すると、トレヴァー・ホーンの直筆サイン入りポストカードが付与されるのでぜひお見逃しなく。
書名『トレヴァー・ホーン自伝 モダン・レコーディングをめぐる冒険』は音楽ファン必読の一冊です。日本全国の書店、レコード店、ネット書店でも購入可能。音楽の未来を知るための貴重な手がかりが詰まったこの本を手に取って、その世界に飛び込んでみてはいかがでしょうか。