舞台『玄海灘』が特別な公演を実現
2025年12月11日から12月14日まで、東京都台東区に位置する上野ストアハウスで、『玄海灘』が上演される。これは、日韓国交正常化60周年と戦後80年の特別な年を記念した舞台であり、韓国語・英語の字幕付きでの多言語上演が予定されている。
公演の概要
『玄海灘』は韓国の作家、金達寿による大河小説を原作とし、劇団劇作家がその脚色を手がける。この作品は、1943年の朝鮮半島・京城(現在のソウル)が舞台となっており、当時の帝国主義の影響下での人々の葛藤や選択が描かれている。劇団劇作家の代表、EMMAが演出を担当し、多彩なキャストがこの作品を盛り上げる。
主な登場人物と彼らの葛藤
物語は、徴兵の決定を受けた青年、ソ・ギョンテを中心に展開する。彼は内地で育ったが、家族の事情から朝鮮に戻り、親日派の友人ペク・ソンオの元で生活を始める。ギョンテの恋人である日本人の大井公子が訪れることで、彼の心には愛と祖国の間で揺れる葛藤が生まれる。一方で、警察官のイ・スンウォンは抗日組織の摘発を命じられ、朝鮮人としてのアイデンティティと帝国の一員としての矛盾に直面する。
これらのキャラクターたちは、帝国主義という激流の中でそれぞれの立場と信念を持ち続けながら、選択を強いられていく。彼らの行動や心情の描写を通じて、観客はその時代の空気を感じ取り、自らの価値観を問い直すことになるだろう。
公演の詳細
公演は、12月11日から12月14日までの4日間にわたって行われ、各日複数の回が予定されている。チケットは一般5,500円、ナイトチケット(18時・19時回)4,800円、30歳以下限定のU30チケットが3,500円で販売される。特にナイトチケットはお得な料金設定で、観劇後の食事や飲み会といったプランも楽しむことができる。
- - 出演者: 大谷賢治郎、岡田優、沖野竜也、勝沼優、神由紀子、キクチカンキ、辻本健太、得丸伸二 など。
- - スタッフ: 原作金達寿(小説『玄海灘』)、脚色有吉朝子、演出EMMA、音響野中正行(響き工芸)など、多彩なメンバーが参加し、視覚的にも聴覚的にも魅力ある舞台を作り上げる。
公式サイトでは公演の詳細情報やチケットの購入方法を確認できるので、是非チェックしてほしい。「あなたは見ているだけですか?」という問いかけが、今公演を通じて観客の心に響くことだろう。演劇としての新たな挑戦も感じられるこの作品、ぜひ観劇したい。
この特別な舞台を通じて、国と国の間、人と人の間に潤滑油となる可能性を確信し、観客とともに新しい未来を描き出すことを願っている。