AAA・與真司郎の壮絶な半生
AAAのメンバーとして知られる與真司郎(あたえしんじろう)さんは、2023年のカミングアウト後、彼の人生を振り返るエッセイ『人生そんなもん』を4月16日に刊行します。これは、彼が抱えてきた苦悩や心の葛藤を赤裸々に語る貴重な一冊です。
幼少期の自覚と苦悩
與さんは1988年に京都で生まれ、幼い頃から周囲の人と自分が異なることに対する違和感を抱いていました。彼は性自認が男性でありながら、恋愛感情を同級生の男の子に持つことは「いけないこと」と考え、心のどこかで自らを「病気」とすら感じていた時期もあったそうです。そのため、女の子の好意を受け取る際に複雑な気持ちを抱くことが多く、「やっぱり僕は少し変なのかも」といった孤独感を抱いて過ごしていました。
また、彼の家庭環境も影響していたようで、父親のDVによって母親が苦しんでいたため、男女の関係にポジティブなイメージを持てなかったといいます。友人たちが話す恋愛ドラマや恋愛ソングに共感できず、次第に孤立感が募ることで、彼は難しい青春を過ごしていました。
芸能界に入る意義
14歳という若さで芸能界に入り、与さんはいかにしてアーティストとしての活動を行ってきたのでしょうか。彼は最初、恋愛ソングの歌詞の意味が理解できず、曲調に応じて感情を演じることで乗り切っていたとのこと。しかし、それを続ける中で感じる「罪悪感」も強く、自分の本心を歌えないもどかしさは常に彼の中にあったと言います。
ファンからの応援は彼にとって大きな励みとなり、多くの支えがあったのも事実。AAAとして活動する中で、与さんは徐々に自らの感情を音楽に込める喜びを見出していくのです。
カミングアウトと新たな自分
2023年に自身が同性愛者であることを公表したことで、與さんは新たな自分を見つけました。この勇気ある一歩が彼にどれほどの変化をもたらしたのか、彼はエッセイの中で綴っています。カミングアウト後、心の底から自分を表現できるようになり、恋愛ソングを歌う時には、これまでの苦悩を忘れさせてくれるほどの感動を味わえるようになったようです。
エッセイの中での真実
『人生そんなもん』は、與真司郎の半生を赤裸々に振り返る内容となっています。彼は成長する中で経験した恋愛や、音楽に対する向き合い方を通して、多くの気づきを得たのです。エッセイでは、特にカミングアウト後の心の変化やそれに伴う喜びを詳細に語っており、読者にとっては共感を呼ぶ内容となっていると思います。
自分を偽らず、真に向き合うことの大切さを伝えるこのエッセイは、セクシュアルマイノリティの人々に勇気を与える一冊となるでしょう。彼がどのように自分の「普通」を見つけ、音楽を通してそれを表現しているのか、ぜひ多くの人に読んでもらいたいです。
書籍情報
- - タイトル: 『與真司郎フォトエッセイ人生そんなもん』
- - 発行: 講談社
- - 発売日: 2025年4月16日
- - 価格: 1,980円(税込)
- - 仕様: 四六判/160ページ
- - ISBN: 978-4-06-538728-3
まとめ
與真司郎さんの新刊エッセイは、彼自身の歩みと苦悩、そして喜びを知る貴重な作品です。性自認や性的指向についての理解が深まるこの作品は、誰にとっても大切なメッセージを含んでいます。発売日が待ちきれません。