涙と熱狂が詰まった『パンクス 青の時代』
2025年2月7日、安田潤司の新著『パンクス 青の時代』が、株式会社ディスクユニオンの出版部DU BOOKSから発刊される。これは、安田監督が記録したジャパニーズハードコアシーンを振り返る自伝的な内容となっており、特に80年代に焦点を当てている。本書は、当時の未公開写真や貴重な資料を多数収載しており、熱いファンたちからの期待も高まっている。
安田潤司は、1984年に公開した映画『ちょっとの雨ならがまん』で監督デビューを果たし、その後のキャリアを築いてきた。彼の作品は、単なる映画という枠を超え、当時の音楽シーンをも映し出すものであり、その影響は今なお色あせることがない。特に、彼が映し出した日本のハードコアパンクの動きは、GAUZEやG.I.S.M.、THE COMES、THE EXECUTEといったバンドの存在と共に語られることが多い。
デビュー作の『ちょっとの雨ならがまん』は、劇場やライブハウスで50,000人を超える観客を動員し、まさにその時代の象徴的な作品となった。今回の書籍では、安田監督の視点から見たパンクシーンの記憶と記録が語られており、貴重な証言が詰まった一冊に仕上がっている。特に、シーンを彩ったバンドたちや、彼らのライブパフォーマンスの生々しい描写は、当時の熱気を今に伝えてくれる。
また、本書の刊行に先立ち、限定のサイン本が200冊も瞬時に予約完売するなど、ファンたちの関心の高さがうかがえる。安田監督の過去の映像作品や、NHKの『TOKYO DEEP』を通じて、彼が切り取った世界観に触れた人々が多い証拠でもある。監督は1962年生まれ、鹿児島と横浜を拠点に活動しており、映画だけでなく音楽ビデオの監督としても高い評価を得ている。
本書は、『ちょっとの雨ならがまん』という作品を背景に、1980年代のパンクシーンに迫る内容となっており、ビジュアル的にも魅力的なため、内容はもちろん、見た目にも楽しめる仕上がりだ。デザインを手掛けたのは佐々木暁氏で、視覚的なインパクトも狙った構成となっている。
書籍の詳細は、ディスクユニオンの公式サイトの紹介ページで確認可能。パンクの熱気とともに生きた記憶を、ぜひ多くの人々に味わってもらいたい。パンクシーンの重要な瞬間を振り返ることで、現代の音楽シーンへの理解も深まるはずだ。冊数に限りがあるため、興味がある方は早めのチェックをおすすめする。