音楽で繋がる共生の場-
オーティコン補聴器が主催する「みみともコンサート2025」が、2025年10月19日(日)に東京都千代田区のイイノホールで開催されます。これは、聞こえる人と聞こえにくい人が一緒に音楽を楽しむための特別なコンサートであり、2014年から続くバリアフリーなイベントの一環として展開されてきました。コンサートの主旨は、「子どもから大人まで、難聴者と健聴者が共に楽しめる音楽体験」を提供することにあります。
演奏者の紹介と特別な体験
今年は、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の前コンサートマスター、ダニエル・ゲーデ氏が指揮する「ゲーデ弦楽四重奏団」が出演します。演奏者たちは、音楽の専門家であり、参加者に最上の音楽体験を提供するために集結しました。コンサートの詳細や参加申し込みは、オーティコンの特設サイトで確認できます。
補聴器技術の進化にともない、見た目や性能が向上した補聴器を装用する多くの方々が、コンサートでも音楽を楽しむことができるようになってきました。特に、ハウリングを抑制するシステムが導入され、以前より音楽を楽しむことのハードルが低くなっています。
安心して楽しめるコンサート
本コンサートでは、一般的なハウリングに関する注意喚起アナウンスが流れません。このことで、補聴器ユーザーが他の観客に対する配慮から不安を感じることなく、自由に音楽を楽しめる環境を整えています。もしハウリングが発生しても、周囲の人たちが温かく見守り、優しく対応するようにアナウンスされています。
また、情報保障のために以下のシステムが導入されています。
- - ヒアリングループシステム: テレコイルに対応した補聴器に直接音を届ける仕組み
- - 要約筆記システム: 話者のスピーチをモニターに字幕表示
- - 筆談対応可能なスタッフ: 障害のある方々への配慮をさらなる形にするためのサポート
ウェルカムな環境
コンサート会場では、補聴器ユーザーが音楽を心地よく享受できる様々な工夫が施されています。最新のAI技術を活用した展示や、「簡単聞こえのチェックコーナー」も準備され、参加者が自分の聴覚状態を手軽に確認できる機会が提供されます。
さらに、聴覚ケアや補聴器に関する理解を深めるために、専門家による講演やユーザー同士の交流が行われる「オーティコンファンミーティング2025」も同日に開催されます。これにより、参加者は音楽を楽しむだけでなく、重要な情報交換の機会を持つことができます。
企業理念と社会貢献
オーティコンは「Life-Changing Technology」という理念を掲げ、難聴に悩む人々の生活を改善する技術を提供することに注力しています。彼らの先進的な補聴器技術は、世界中で使われており、どのように脳が音を理解するかに着目したアプローチが特色です。そのため、多くの方が音楽を通じて共生することで、新しい社会的な繋がりを築くことを目指しています。
オーティコンのプレジデント、齋藤徹氏も、「共生の社会の実現に向け、多様性を尊重しながら、皆さまと音楽を楽しむ機会を得られることに感謝したい」と述べています。
「オーティコン みみともコンサート2025」は、音楽を愛する全ての人々に開かれたイベントです。参加希望者は、特設サイトでの応募が必要で、9月10日まで受け付けています。参加者が音楽の素晴らしさを共に体験し、多様性を尊重する場として、また新たな出発点となることを期待しています。