ロイヤル・バレエ『白鳥の湖』再上映!
今年もロイヤル・バレエ団が誇る不朽の名作『白鳥の湖』が、特別に新たな特典映像を加えた形で映画館に戻ってくる。公開日は5月16日(金)。このステージは、王子ジークフリート役を演じるマシュー・ボールの深い情熱と、彼が語る作品の魅力にあふれた物語だ。
『白鳥の湖』の華やかな舞台
『白鳥の湖』は、ロシアの作曲家チャイコフスキーによる美しい音楽に乗せられ、クラシック・バレエの中でも最高峰の作品とされている。ロイヤル・バレエ団によるこのバージョンは、2018年に31年ぶりの新演出として登場し、観客を魅了した。それからリバイバル上演が大ヒットを遂げ、今回のアンコール上映が決まった。
特にこのプロダクションはリアム・スカーレットによる振付によって新たな命を吹き込まれ、彼の魅力的な解釈が詰まった演出と、オデットとオディールを演じるヤスミン・ナグディとの緊密なパートナーシップがドラマを深めている。スカーレット版は物語性が強調され、王子の内面的な葛藤をしっかりと描写している点が特徴の一つだ。
マシュー・ボールの思い
マシュー・ボールは、自身が演じるジークフリート王子について「この作品は彼の物語であり、彼の内なる苦悩や喜びを表現することが重要である」と語る。特に彼は、物語の最初から踏襲される心理的な要素が、演技における重要な基盤だと考えている。
「このバレエは白鳥に身を委ねることの象徴を持っており、現実からの逃避や夢の世界を描いている」とマシューは続け、その深い作品解釈を示している。また、素晴らしいダンサーであるヤスミン・ナグディとの共演によって、彼の演技により一層の厚みを加えているとのことだ。
スカーレット版『白鳥の湖』の特異性
スカーレット版の特徴は、ジークフリート王子の複雑な心理を引き出す振付にある。「リアムは王子の内的世界と欲求を描く独自のソロを盛り込んでおり、その中で観客が彼の空虚さを感じ取れる」とマシューはその革新を称賛する。「劇中の深い感情が観客にも伝わり、より強いメッセージを届けている」とも語った。
本作の特徴は美しく、ジョン・マクファーレンによる舞台美術や衣装デザインも一緒に賞賛される。彼のダークなデザインが作品に神秘性を加え、キャラクターの深層心理に迫る要素を含ませているため、物語全体を引き立てている。
音楽と心的な旅
公演においては、チャイコフスキーの音楽も重要な役割を果たす。マシューは音楽の力を称賛し、「前奏曲を聴くと異世界への架け橋の瞬間を感じる」と語っている。彼にとってこの瞬間が、王子のキャラクターをより深く理解するための鍵であり、自身の演技の核心でもある。
今後の上映においても、マシューの演技や舞台美術、音楽と共に“白鳥の湖”の魅力が再確認されることは間違いないだろう。このように愛され続ける作品が、今後どのように観客を魅了するのか期待が高まる。
公演情報
- - 作品情報:『白鳥の湖』は、王子ジークフリートの成長と愛を描いた物語。オデットの呪いを解くためには彼の不朽の愛が必要とされる。さまざまな運命と選択が交錯する筋書きで、涙と感動を誘う。
- - 上映期間:2023年5月16日(金)から5月22日(木)までTOHOシネマズ 日本橋を含む1週間限定。
- - 公式サイト:東宝東和 でさらなる情報をチェック。
バレエ愛好者、クラシック音楽ファン、そして全ての観客にとって、再び心に響く体験が待っているだろう。