新たな文学の風を感じる『文學界』2026年2月号
2026年の幕開けを告げる『文學界』の最新号が、1月7日に発売されました。この号では、既に注目されている作家の濱野ちひろと三好愛による新連載がスタートし、さらに特集として「熊を考える」が組まれています。読者に新たな視点と深い考察を提供する内容となっています。
創作作品の魅力
掲載された創作作品は、いずれも作家の個性が際立つものとなっています。李琴峰の「紫陽花が散る街」は、芥川賞を受賞された作品に続く衝撃的な物語であり、混沌とした世界情勢が映し出されています。小林エリカによる「いろんなことあったよね」は、時の流れと共に変わる人間関係を描き、心の響きを感じさせる作品です。また、大濱普美子の「スポンジケーキ・キッチン」では、日常の中に潜む美しさを再発見することができます。
新連載の紹介
新連載の一つ、濱野ちひろの「回復について」は、性暴力からの回復をテーマにした衝撃的な作品です。彼女の言葉に触れれば、身体の痛みと心の傷、そして癒しの過程がリアルに伝わってきます。一方、三好愛の「そもそもすむすむ」では、築30年の戸建てを購入した彼女が、住まいについて深く考える様子が描かれています。これらの新連載は、現代の読者に新たな発見をもたらすでしょう。
特集「熊を考える」の深い洞察
特集「熊を考える」では、近年ますます注目を集める熊という存在について、7名の作家がエッセイを寄稿しています。彼らは、リアルな熊を描写しつつ、心の奥に存在する熊のイメージを探求しています。これにより、私たちが普段見過ごしている「熊」のイメージと、その背景にある深い意味について新たな視点を提示してくれます。
音楽と文学が融合するルポ
特に目を引くのが「新年麻雀歌会」と題されたルポ。ここでは、東直子・穂村弘・服部真里子・上坂あゆ美の4名が、麻雀を通じて短歌を競い合う真剣勝負の様子を描写。新年の始まりにふさわしい、熱い戦いと共に彼らの表現力が光ります。
多彩な連載陣と新たな詩歌
また、強力な連載陣も健在です。斧屋や町屋良平をはじめ、鈴木涼美、藤野可織、松尾スズキなど、実力派作家たちの作品が揃い、読み応えのある内容に仕上がっています。さらに、詩歌コーナーでは上川涼子の「hymn」など新たな詩が登場し、言葉の美しさを存分に味わえる機会が提供されています。
書誌情報
『文學界』2026年2月号は、A5判で税込み1200円。詳細は
こちらのリンクから確認できます。読書を愛するすべての人に、ぜひ手に取ってもらいたい一冊です。新たな文学の世界に触れ、心の豊かさを感じてください。