新作歌舞伎『狐花 葉不見冥府路行』のBlu-ray&DVDが発売決定
新しいジャンルの幕開けを告げるかのように、京極夏彦が原作・脚本を手掛けた新作歌舞伎『狐花 葉不見冥府路行』が、2024年4月23日(水)にBlu-rayおよびDVDとしてリリースされます。この作品は、京極夏彦初の歌舞伎作品であり、ファンにとって待望の一作となっています。
京極夏彦×歌舞伎
この新作は、京極夏彦の小説と歌舞伎を融合させた試みです。主演の松本幸四郎は、このコラボレーションについて「実現するとは思っていなかった」と語り、京極の作品を歌舞伎で上演する意義を強調。劇場内では、観客の熱い拍手が巻き起こりました。
松本幸四郎が演じるのは、“中禪寺洲齋”という役どころ。このキャラクターは、京極夏彦のデビュー作『姑獲鳥の夏』に登場する中禅寺秋彦の先祖にあたります。そのため、ファンにとっては感慨深い役柄となっており、特に期待が集まっています。
誘惑と謎が入り混じるストーリー
物語は、江戸を舞台に展開されます。幽霊事件を描いた本作品は、一面に広がる彼岸花が暗闇に浮かび上がる美しくも不気味な舞台装飾によって、京極夏彦の幻想的な世界観が見事に表現されています。物語の中心には、美しい青年・萩之介の幽霊騒動があり、それに関わる悲劇が次々と起こる中で、中禪寺洲齋が事件の真相を解明していく姿が描かれます。
この舞台は、京極夏彦ファンにとって既に話題となっており、特に“憑き物落とし”という役割を果たす中禪寺洲齋の奮闘が注目されています。幽霊事件が包含するたくさんの謎を解き明かす中、物語がどのように展開していくか、非常に楽しみです。
特典映像とインタビュー
Blu-rayおよびDVDには、特典映像も充実しています。京極夏彦と松本幸四郎のスペシャルインタビューが収められており、京極の書斎で行われたインタビューは特に興味深い内容です。書き下ろし作品「狐花」の誕生秘話から、舞台台本の特色、京極作品への思いや期待など、様々な視点で語られています。また、松本幸四郎も稽古の様子や、幽霊の存在についての考えなど、興味をそそる発言をしています。
発売詳細
新作歌舞伎『狐花 葉不見冥府路行』のBlu-rayは、価格12,100円(税込)で、本編163分に加えて映像特典も約26分収録されています。DVD版も同じ価格で、2枚のディスクに分かれた内容となっています。
特典として、筋書の縮刷版が封入され、さらにアウターケース入りという豪華な仕様となっています。新作歌舞伎を自宅で堪能できるこの一品、文学と演劇の融合を体感してください。
この素晴らしい新しい試みが、京極夏彦ファンのみならず、新しい歌舞伎ファンをも作り出すことが期待されます。ぜひ、発売を楽しみにしたいですね。