文京学院大学の公野研究室が制作した特撮映画『ヴァリドマン』とは

公野研究室が手掛ける期待の新作、青春特撮映画『ヴァリドマン』

文京学院大学経営学部の公野研究室が、2025年度に劇場公開を予定している特撮映画『ヴァリドマン』の制作が発表されました。このプロジェクトは、経営学部の公野勉教授の指導のもと、院生や学生24名が集まり、5年間かけて成し遂げた成果です。彼らの夢と情熱が形になったこの映画は、特撮ファンにとって非常に期待される作品となっています。

特撮映画の新しい風を吹き込む『ヴァリドマン』の物語

『ヴァリドマン』は、大学生ミクが巨大ヒーロー・ヴァリドマンへと成長する物語です。物語の舞台は文京区。ミクは父の火葬の日にアルバイトで着ぐるみのカッタンと共に過ごすことになりますが、カッタンは実は古代ムー大陸人の姿をした存在です。彼は、激獣タイフーの復活を感じ取り、ミクにヴァリドマンとして彼に立ち向かうよう懇願することから物語が始まります。

カッタンの声を担当するのは声優の杉田智和で、ミク役には俳優の北澤実佳が名を連ねます。そのほかにも、オゴメ役の神代知衣や姑獲鳥役の富樫未来など、多彩なキャストが作品を引き立てます。公式YouTubeチャンネルでは特報映像も公開されており、すでに多くの人々の関心をひいています。

制作の背景と公野研究室の取り組み

本作の監督・脚本は公野教授が担当。彼は過去に円谷プロダクションや日活の取締役などを歴任し、映画制作の第一線で活躍してきた実績があります。また、公野研究室では映画やアニメ、舞台制作に加え、玩具やキャラクターに関する研究も盛んに行われています。

『ヴァリドマン』は、特に怪獣映画への情熱を持つ一人の学生が企画し、研究室全体が一丸となって取り組んだ作品です。制作は非常に手間のかかる道のりであり、学生たちは試行錯誤を重ねてプロデューサーや美術、特撮撮影、編集といった多様な役割に挑んできました。2022年には特撮撮影を行い、2023年には本編の撮影が進みました。そして2025年、いよいよ劇場公開の日がやってきます。

学生たちの思いと夢の実現

特技監督を務めた小林律貴（文京学院大学大学院経営学研究科2年）は、企画から5年をかけた本作の完成に向けた苦労と喜びを語っています。「この映画を作るにあたり、全てが初体験で新鮮な反面、技量の限界や理想とのギャップに悩むことが多かった。しかし、公野先生やゼミ生のサポートがあり、全力で作品に向き合えた」と振り返ります。特撮をやりたいという夢が実現し、さらには怪獣になりたいという夢も叶えることができたことに、彼は大いに満足しています。

『ヴァリドマン』の劇場公開は、文京学院大学の若い才能たちによる努力の結晶です。観客たちは、彼らの情熱溢れる作品を、ぜひとも劇場で楽しんでほしいと思います。彼らが夢見た特撮の世界が、いよいよ現実のものとなります。