マクベス開幕
2025-05-12 15:38:43

藤原竜也と土屋太鳳が挑む『マクベス』が彩の国で開幕

彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd『マクベス』が開幕



2025年5月8日、彩の国さいたま芸術劇場 大ホールにて、待望の舞台『マクベス』が初日を迎えた。本作は、吉田鋼太郎が演出と上演台本を手掛け、藤原竜也と土屋太鳳が主演を務める。シェイクスピアの四大悲劇の一つであるこの作品は、壮大な舞台で命の欲望と悲劇的な運命を描き出している。

怪異の魔女たちの登場


舞台は、雷鳴と稲妻の中、三人の魔女たちの登場から始まる。吉田鋼太郎を含む怪演は、観客に不安と期待を抱かせる。タイトルロールのマクベスを演じる藤原は、40代を迎え、シェイクスピアの代表作に挑む。彼のキャラクターは、虚無感、野心、そして悲劇の道をひた走る複雑な男を映し出す。

藤原竜也の熱演


藤原竜也が演じるマクベスは、身の丈に合わない野望に突き進むものの、恐れや道徳心といった人間的側面を持つ。彼は、マクベス夫人との関係を通じて、誤った選択による悲劇を体現する。舞台上での藤原のリアリズムは、観客を惹きつけ、彼の一言一言には深い感情がこもっている。

特に、魔女の予言によって揺れ動く心情が描かれ、時に滑稽さも見せながら、彼の強烈な演技が観客を惹き込む。彼の口からこぼれる「明日、また明日」の台詞には、重い運命を背負った人間の苦しみが込められている。

土屋太鳳の挑戦


マクベス夫人を演じる土屋太鳳は、夫への愛と野心の複雑な心情を表現。小柄な体格からは想像できないほどの強いエネルギーを発する彼女は、愛する夫と共に運命を共有する一方で、その狂気に苦しむ姿が印象的だ。彼女の熱演は、甲高い声での叫びや、漠然とした不安を表現することで、観客の心に深い感動を与える。

複雑な人間関係


マクベスと彼のライバルを演じる河内大和、そして忠義を尽くすマクダフを演じる廣瀬友祐も、印象的な存在感を放つ。特に、バンクォーの野心や道徳観が描かれることで、物語は人間の心理へと深く掘り進んでいく。また、マクダフの痛みも描かれており、登場人物それぞれが抱える内面の葛藤が非常に興味深い。

舞台美術と音楽


舞台はシンプルながらも、シェイクスピアの言葉の響きと演技の迫力が最大限に生かされるデザインであり、演出の巧妙さが際立つ。音楽には東儀秀樹が参加し、その音楽と演技が絶妙に調和し、観客を引き込む。

公演と今後の予定


彩の国シェイクスピア・シリーズの今作『マクベス』は、2025年5月8日から25日まで埼玉で上演され、続いて宮城、愛知、広島、福岡、大阪と巡演が予定されている。シェイクスピアの深遠な物語と、現代の演出により、観客に新たな視点を提供する素晴らしい舞台となるだろう。この機会を逃さず、ぜひ劇場へ足を運んで欲しい。


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