氷川きよしが6500人と共に祝う25周年コンサートの魅力
2023年1月17日、氷川きよしは東京・有明ガーデンシアターで『KIYOSHI HIKAWA+KIINA. 25th Anniversary Concert Tour ―KIIZNA―』を開催。6500人の熱狂的なファンが駆けつけ、彼の音楽の旅を祝う特別な一夜となりました。
このコンサートは、昨年の台風による延期を受けての復活コンサートの初日として行われたもので、氷川にとっては約1年8か月ぶりのステージ復帰もあり、特別な意味を持つ時間でした。オープニングでは、彼が襟にスワロフスキーをあしらった黒燕尾服を身にまとい、「WALK」を力強く歌い上げ、観客からは大きな歓声が沸きました。
続いて、自身が作詞を手掛けた楽曲を披露しながら、彼の伸びやかな歌声が会場を包み込む。「今日は思い切り楽しんでいってください」と笑顔で語りかける氷川の姿からは、彼の音楽に対する情熱が感じられ、観客はひとつになり盛り上がっていきます。
その後、白の燕尾服に衣装替えした氷川は「歌は我が命」を歌唱し、再び歌い続ける決意を舞台上で力強く表現しました。続けて披露する「出発」「星空の秋子」「甲斐路」などの人気曲に、ファンはペンライトを振りながら楽しみ、会場の雰囲気が高まります。
特に『紅白歌合戦』でも着用した白紋付黒袴に再度着替えると、「ちょいときまぐれ渡り鳥」を歌い、ファンとの距離を縮める場面も。親友の彦摩呂をステージに呼び込み、和やかな雰囲気の中で思い出話を語り合う姿からも、彼の人間性が垣間見えました。
その後は、「大井追っかけ音次郎」「白雲の城」など、演歌の名曲を披露。幻想的な演出で観客を魅了する場面もあり、氷川劇場の真髄を見せつけます。
サプライズゲストの木根尚登と共演し、TM NETWORKの「SEVEN DAYS WAR」を披露した際には、観客は大きな盛り上がりを見せる。二人のシンガーの温かいハーモニーが会場を包み込み、その後披露された未発表曲「はじまり」では、子供の頃の思い出を歌詞にした氷川の思いが響き渡ります。
特に、父に捧げた「FATHER」では、木根のハーモニカによって、さらに感動が増幅されていました。愛犬をテーマにした「きみとぼく」や、慈愛にあふれた楽曲「生まれてきたら愛すればいい」においては、氷川と木根のセッションが一層深みを増し、観客の心に深く響きました。最後には「あなたがいるから」を歌い、「撮影OKです」とファンに向けての楽しさも提供。
アンコールでは、ドレス&パンツスタイルで登場し、クイーンの『ボヘミアン・ラプソディ』の日本語カバーで圧倒的な表現力を示しました。その歌声にストリングスやコーラスが加わり、観客は壮大なオペラロックに酔いしれます。
最後の曲「碧し」では、氷川からの感謝の言葉が込められた歌詞に、多くのファンが共感し、心温まるエンディングを迎えました。約3時間にわたるこのコンサートでは、演歌からロックまで音楽の広がりを感じさせるダイナミックなパフォーマンスが繰り広げられ、氷川きよしの魅力を再確認することができました。
さらに、1月31日には『劇場版氷川きよし KIYOSHI HIKAWA+KIINA. 25th Anniversary Concert Tour KIIZNA』が全国公開されることが決定。コンサートの裏側や彼の思いが描かれたドキュメンタリー映像が楽しみです。3月26日にはDVDとCDも発売予定で、新たに設立される公式ファンクラブ「KIINA’S LAND」の発足も発表されています。ファンにとって、ますます目の離せない存在となることでしょう。