2025年12月5日から7日の3日間、日本で開催される「MONTREUX JAZZ FESTIVAL JAPAN 2025(MJFJ 2025)」の初日レポートが到着しました。このジャズフェスは、1967年からスイスで行われている「モントルー・ジャズ・フェスティバル」の精神を受け継ぎ、日本で進化した形で楽しめる特別なイベントです。初日のテーマは“An Opening Night”。会場は、東京・南青山の円形ホールにある人気の音楽とダイニングが楽しめる<BAROOM(バルーム)>です。
初日の公演には、スイス・ジュネーヴ出身の注目バンド“L’Osmose(ロスモス)”が登場しました。このバンドは2024年のMJFレジデンシーに参加し、観客賞を受賞するなど、今後が楽しみなアーティストです。結成から約3年で、すでにヨーロッパ各地でのツアーを成功させている彼ら。デビューアルバム『Maggiore 800』や最新のセカンドアルバム『First Dog』からの新曲を含むパフォーマンスは、初来日ということで観客の期待も高まります。
彼らのステージは、1曲目「IN PARADISE」から始まりました。メンバー全員が一体となって激しいリズムを刻み、エレキギター、ベース、パーカッション、アナログ・シンセサイザー、ボコーダーなどを駆使して、多彩な音楽スタイルを融合させています。ジャズ、サイケデリック・ロック、フォークといった要素が絡み合い、オリジナリティあふれる楽曲を通じて観客を引き込む様子は印象的でした。
続くは、シンガーソングライターのさかいゆうが登場しました。ユニークな歌声とピアノプレイで多くのファンを魅了する彼のパフォーマンスは、オープニングナイトにピッタリの盛り上がりを見せました。彼は、スキャットから始まり、即座に会場の雰囲気を変え、次第に壮大な音楽を織り交ぜた迫力のある演奏へと展開します。
さかいの歌声は豊かで、ドラマーの望月敬史との息の合ったリズムが印象的でした。メジャーデビュー曲「ストーリー」や「SHIBUYA NIGHT」などを熱唱し、観客とのコール&レスポンスも大いに盛り上がります。特に、2008年にリリースされた「SHIBUYA NIGHT」は一際感情がこもった演奏でした。
その後、さかいはアメリカのアーティスト、ディアンジェロの楽曲を4曲続けてカバーし、彼への追悼の意も込めて心を込めてパフォーマンスしました。このメドレーは、さかい自身の楽曲「君と僕の挽歌」へと繋がり、深い感動を誘いました。この楽曲は、さかいが親友に捧げたものであり、ディアンジェロに捧げる意味合いが加わり、観客の心を震わせました。
アンコールでは、会場を盛り上げるためにさかい流にアレンジされた「よさこい鳴子踊り」で観客を一体化させ、その後のファイナルソング「アンパンマンのマーチ」では大歓声が渦巻きました。
初日のオープニングを飾ったL’Osmoseとさかいゆうのパフォーマンスは、MJFJ 2025にとって素晴らしいスタートを切るものでした。次回のレポートでは、12月6日の“JAPAN ARTISTS EVE SHOW”の模様をお届けします。音楽の持つ力とその魅力を再確認させてくれる、特別な瞬間が待っています。イベント全体への期待がますます高まります。