初開催の「東京テキスタイルスコープ」に大きな期待
2025年5月、東京で新しいテキスタイルの祭典「東京テキスタイルスコープ(TOKYO TEXTILE SCOPE、TTS)」が初めて開催されます。このイベントは、一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構(JFW)が主催し、同機構の代表である下地 毅社長が理事長を務めています。これまで行われていた「JFWジャパン・クリエーション」と「プレミアム・テキスタイル・ジャパン」の2つの展示会を統合し、新しいコンテンツを付加することで、グローバルなファッション市場の要求に応えようとしています。
未来を見据えたテキスタイルの交流の場
初日には、レセプションが開催され、下地氏が登壇しました。「東京テキスタイルスコープは未来志向のテキスタイルをテーマに、デザイナーや製造業者、アパレル・小売業者などが一堂に会し、新たなアイデアと価値観を共有する場を目指しています。日本の産地やモノづくりの強みを世界に発信し、産産連携や産学連携を通じて新たなビジネスチャンスを創出することにも取り組んでいきます。」と語りました。
この挨拶には、出席する企業や団体の期待が込められており、今後のテキスタイル業界の発展に向けた強い意志が表れています。
開催される各種イベント
また、展示会では出展者が開発した商材が集められ、「ワッツ・ネクスト・テキスタイル」と題して人気投票形式の企画が行われます。第1回から第4回までの選出トップ企業への表彰式もあり、下地氏がトロフィーを手渡すシーンがありました。
次回は2026年春夏展が2025年5月14日から16日、秋冬展が同年11月12日から14日の3日間、東京都立産業貿易センター浜松町館で開催されます。会場は2階から5階までの全4フロアが使われ、これまで参加できなかった企業にも機会が広がります。
テクノロジーとファッションの融合
さらに、5月15日には「TOKYO AI Fashion Week」がテーマに掲げられ、生成AIを用いたブランドづくりについてのセミナーが予定されています。NBB事業部のブランドディレクター、藤田 裕美氏が登壇し、AIがどのようにファッション領域で活用されているかを具体的な事例を交えて説明します。このセミナーは、AIを活用した新たなブランドの創り方において注目です。
VRシアターによる新たな体験
「東京テキスタイルスコープ」では、日本デニムの生産現場をVRシアターを通じて体験できるコンテンツも用意されています。職人の技と情熱がリアルに感じられる機会です。
さらに「What's Next Scope」では、未来のファッション体験が集結し、参加者は「新素材」イノベーションやAIファッションの先端情報を共有できます。これからのシーズンを予測するための「テキスタイルトレンド」や「インデックス素材」も注目されています。
積極的な商談ブースの設置
商談ブースでは83社が出展し、企業間のネットワーキングやビジネスチャンスの拡大に寄与します。このような活動を通じて、新たな産業を創出し、次世代を担う人材の育成にも繋がります。
出展者や参加者同士の交流が促進され、テキスタイル業界のさらなる発展が期待されています。東京での開催が、産業の未来にどのような影響を与えるのか大きな注目が集まるイベントとなるでしょう。
このイベントから新しいクリエイティブが生まれ、ファッション界に新たな風を吹き込むことが期待されます。今後の動きが楽しみです。