ホシザキ、米国の食品ショーケースメーカーを買収へ
愛知県豊明市に本社を構えるホシザキ株式会社が、アメリカの食品ショーケース製造大手、Structural Concepts Corporation(SC)を買収するための合併契約を結んだことが発表されました。この事業拡大は、米国での市場競争力を強化し、商品のラインナップを充実させるための重要な一歩です。
Structural Concepts Corporationの概要
SCは、ミシガン州ノートン・ショアーズに本社を持ち、1972年から業界の革新をリードしてきました。主にスーパーマーケット、コンビニエンスストア、カフェ、レストラン向けに高品質な食品ショーケースを提供しており、冷凍、冷蔵、温蔵など多様なニーズに応じた製品を生産しています。独自の技術と生産設備の自動化により、同社は米国内で高い収益性を上げています。
また、SCはすべての製品を自然冷媒による製造に切り替え、次世代の自動販売機を開発するなど、持続可能性とイノベーションにも力を入れています。
ホシザキの成長戦略
ホシザキは、既に米国市場で製氷機、業務用冷蔵庫、飲料ディスペンサー、業務用食器洗浄機などを展開しており、SCの買収により、米国地域における商品類の幅を大きく広げることが期待されています。特に、SCのショーケースをホシザキのグループ製品として加えることで、より多くの顧客層にアプローチできるでしょう。
この買収により、ホシザキは生産部材の共同購入やサービスネットワークの統一を通じて、効率性やコスト削減が可能となる見込みです。市場における競争力を増し、業績向上にも寄与するでしょう。
合併契約の詳細
買収プロセスは、ホシザキの米国における連結子会社、HOSHIZAKI USA HOLDINGS INC.を通じて行われます。アプローチとして「逆三角合併方式」が採用され、SCの親会社であるSC Holding Corp.を取得する形になります。このプロセスによって、株主への現金支払いが行われ、SCはホシザキの完全子会社となる運びです。
結語
この買収はホシザキにとって、国際的なフードサービス市場における存在感を再確認させる重要な戦略です。今後の成長の鍵を握るこの動きに、業界の注目が集まっています。2025年の買収クロージングを見据え、どのようなシナジーが生まれるのか、期待が高まります。