韓国と日本の音楽シーンで脚光を浴びるイ・ラン(Lang Lee)が、その多彩な才能を再び発揮するエッセイ集『声を出して、呼びかけて、話せばいいの』を2025年9月25日に発売しました。著者は、自由と独自の表現を追求し続けるマルチ・アーティストで、その存在感は多くの人々に強烈な影響を与えています。
本書は、「家族」をテーマにした痛切なエッセイ集で、彼女の著書としては特に注目されている作品です。作品のクオリティをさらに高めるために、斎藤真理子と浜辺ふうが翻訳を手掛けており、多言語の魅力を感じさせてくれます。なんと、本書には全19篇が収録されており、その中にはイ・ラン自身の人生に刻まれた深い感情や思い出が描かれています。
エッセイの一部には、突然の姉の死から受けた衝撃や、愛猫ジュンイチとの惜別に関する感慨深い内容も含まれています。特に「母と娘たちの狂女の歴史」と題する作品では、家族の絆や痛みが率直に語られ、読者に強い共鳴を引き起こします。イ・ランは、「お母さんのせいではない。お母さんのせいではないが、お母さんを狂女になるように追い込んだ残酷なしがらみの中で、私もまた狂女に育った」と語り、その深刻なテーマに対する彼女の視点を共有します。
また、彼女の作品には、韓国社会の封建的な構造や、個人と家族の関係についての鋭い考察がちりばめられています。「個人的なことは政治的なこと」という言葉を背景に、1960年代のアメリカで展開された社会運動と共鳴し、家族を巡る問題がどのように個人の人生に影響を与えるのかを鮮明に浮かび上がらせています。
このエッセイ集は、著者がこれまでの経験から得た深い洞察をもって、家族や自由についての新しい視点を提供します。
イ・ランのメッセージは、読者の心に迫り、同時に圧倒的な感動を与えることでしょう。愛しさや悲しみ、生きることへの疑問を情熱をもって表現したこの作品は、未来に向けた希望や勇気を与えてくれます。
さらに、イ・ランは最新エッセイ集の刊行を記念して、2025年10月8日(水)にジュンク堂書店池袋本店でトークイベントを開催します。映画監督で作家の中村佑子との交流を通じて、執筆の背景や、彼女の創作活動についての深い話が聞ける良い機会です。この貴重なイベントもぜひ見逃さないでください。
本書のタイトルは『声を出して、呼びかけて、話せばいいの』。発売日や詳細については、河出書房新社のウェブサイトをチェックしてください。心に響く言葉たちがあなたを待っています。未だ読み知らぬ方も、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか?