映像制作の未来
2025-12-24 13:42:00

映像制作の未来を切り開く「VP Boost 2025」開催レポート

映像制作の未来を切り開く「VP Boost 2025」開催レポート



2025年11月13日と15日の2日間、映像制作の革新を目的とした「Virtual Production Boost 2025」(略称VP Boost 2025)が開催され、特にバーチャルプロダクション技術への関心が高まる中、業界の専門家やクリエイターが集い、最新の事例や未来のビジョンを共有しました。イベントの主催はソニーグループと株式会社KADOKAWAで、映画、テレビ、広告など多岐にわたる分野でのVP技術の進展が期待されています。

DAY 1:革新を語るセミナー


DAY1は、ソニーPCL本社にて行われ、9つのセッションが組まれました。特に注目を集めたのは、国内のVPスタジオが参加した座談会です。角川大映スタジオの小林壯右氏は、全国11拠点のVPスタジオの状況を紹介し、業界全体での人材育成や技術の連携が急務であると強調しました。「今後、新たなアワード創設やポータルサイトの開設を通じて、業界全体の成長を目指したい」との意気込みを示しました。

参加者の一人、映画『TOKYOタクシー』のチームは、VP技術を取り入れた撮影の利点を説明。カメラマンの近森眞史氏は、VPを用いることで自動車撮影の難易度が大幅に軽減され、創作プロセスが円滑化されると述べました。また、NHK大河ドラマ「どうする家康」でのVP導入例も紹介され、制作プロデューサーの山田崇臣氏は、撮影効率や生産性向上の成果を報告しました。

さらにフジテレビからは、VP技術の導入によるメリットが語られ、特に低予算の番組制作でもVPが利用できる利点が強調されました。その他にも、最新の技術やVPスタジオの設立計画が発表され、参加者の関心を集めました。

DAY 2:NHK「あんぱん」を題材にしたワークショップ


DAY2では、角川大映スタジオにてNHKの新作「あんぱん」をテーマにしたワークショップが行われました。このイベントは、リアルな美術セットとバーチャル技術を組み合わせた興味深い実践が行われ、制作チームの創意工夫が光りました。

制作プロデューサーの中村周祐氏は、VPにより「時間帯や天候に左右されず、柔軟な収録が可能」と述べ、映像制作の新しい可能性を示唆しました。さらに美術デザイナーの伊達美貴子氏は、視差を生むための奥行きやレイヤー構造の工夫を紹介し、VP撮影の技術的側面にも触れました。

デモンストレーションでは、VPとリアルセットの調和を追求した新たな映像表現が披露され、参加者からは多くのアイデアが共有されました。最後に中村氏は、「VPは映像制作の可能性を拡げる技術であり、今後ますますの進化が期待される」と述べ、イベントの締めくくりを飾りました。

結論


「VP Boost 2025」は、多くのクリエイターが集まり、バーチャルプロダクションの理念や実践例を学ぶ絶好の機会となりました。新たな映像制作の未来を切り開く鍵となるVP技術の進展に、今後も注目していきたいと思います。各セッションの映像は、公式WEBサイトにて公開されていますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。


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