尾上菊五郎と菊之助の襲名を祝う記念書籍が発売
歌舞伎界に嬉しい知らせが届きました。八代目尾上菊五郎が、ついに襲名を果たし、そしてその息子である六代目尾上菊之助も同時に襲名することが決まりました。この歴史的な瞬間を祝うために、小学館より『音羽屋三代 八代目尾上菊五郎六代目尾上菊之助襲名記念』が発売されることとなりました。45年の間続いてきたこの名跡が、父子二代にわたって継承されることに、歌舞伎ファンならずとも多くの人々が感動していることでしょう。
書籍の内容
本書は、豪華なデザインに身を包み、特に表紙や巻頭ページは洋書のようなスタイリッシュな印象を与えています。特に、歌舞伎ファン以外の人々にも手に取ってもらえることを期待していると八代目菊五郎自身が語るように、その魅力は広く感じられることでしょう。
内容は、舞台写真や密着インタビューを通して、八代目菊五郎と六代目菊之助の成り立ちを辿ります。祖父の七代目菊五郎からのメッセージや、三代が集まっての鼎談も収録されており、家族の絆や伝統を感じられる記録です。
特に、舞台写真は93ページにも及び、舞台の名場面を振り返ることができる貴重な資料となっています。歴代の主要演目や、菊五郎家の“家の芸”である弁天小僧、魚屋宗五郎など、名士たちの活動を思い起こさせる映像が次々と紹介されています。
舞台裏の貴重な瞬間
七代目菊五郎、八代目菊五郎、六代目菊之助の三代が集まり行なわれた密着インタビューでは、それぞれの襲名直前の心情が語られています。新菊五郎は、祖父との共演への想いや、襲名にまつわる思い出を語り、菊之助は「丑之助でい続けたかった」という思いを吐露します。
このようなインタビューセクションは、普段なかなか聞けない家族間の秘密や、役者としての心構えに触れる貴重な機会となっており、読み進めるほどに歌舞伎の奥深さが実感できます。
音羽屋の歴史と現在
また、本書には「音羽屋あの頃」と題されたセクションもあり、懐かしいプライベート写真が数多く掲載されています。江戸時代から続く菊五郎家の歴史が深く掘り下げられており、その中で彼らがどのように成長し、力を合わせて伝統を受け継いでいるのかが伝わります。
最後に八代目菊五郎は、「この本を読み返すことで、襲名時の気持ちを忘れたくない」という想いを語り、六代目菊之助も、この一冊に自身の成し遂げられた全てを詰め込んだと誇りを持った言葉を残しています。この記念書籍は、まさに親子二代の新たな旅の第一歩を見届ける一冊となることでしょう。
書籍情報
- - タイトル:音羽屋三代 八代目尾上菊五郎六代目尾上菊之助襲名記念
- - 著者:尾上菊五郎・尾上菊之助
- - 定価:5,500円(税込)
- - 発売日:2025年4月28日
- - ページ数:224ページ(B5判)
詳細は
こちらをチェック。ぜひ手に取って、新しい時代の歌舞伎の素晴らしさを感じてみてください。