吉川晃司の40周年アニバーサリーライブツアー
昨年10月からスタートした吉川晃司の40周年アニバーサリーライブツアー。その集大成として、2月8日及び9日に東京の武道館で行われた公演は、彼のキャリアにおける大きな節目となりました。各地でファンとの再会を楽しんできた吉川は、ここ日本武道館で熱狂の渦を巻き起こしました。
開幕前の期待感
公演は、開演前から会場を埋め尽くすファンの熱気で満ち溢れ、長い冬を吹き飛ばすかのようなエネルギーに包まれました。定刻を過ぎると、オーバーチュアの音楽が流れ、シンボルKマーク型のLEDスクリーンには、これまでのシングルやアルバムのジャケットが映し出され、会場は興奮に包まれます。ステージには、吉川のバンドメンバーがポジションにつき、それに続いて彼自身が登場しました。
生きざまを示す「TARZAN」
1曲目は自らの存在を誓った「TARZAN」。そのエネルギッシュなビートに続き、止まることなく突き進む「SPEED」が演奏され、重厚なギターリフに観客は沸き立ちます。その瞬間から、吉川の全開のパフォーマンスが始まりました。
歴史を感じる楽曲たち
続いて披露されたのは、1985年にリリースされた「You Gotta Chance 〜ダンスで夏を抱きしめて〜」。この曲の重厚な演奏は、彼の長いキャリアを感じさせてくれました。またCOMPLEXの「MAJESTIC BABY」では、印象深いギターソロが披露され、さらには「ROUTE 31」での艶やかなヴォーカルが聴衆を魅了しました。
新旧交えた演出
2曲目の後、続けて演奏された「El Dorado」と「Honey Dripper」では、2000年代後半の楽曲の豊かさを全身で体感しました。さらに『ロミオの嘆き』による感動的なバラードに続き、インストセッションとハードボイルドな「ギムレットには早すぎる」が演奏され、観客はその魅力に圧倒されました。特に「Love Way」では、LEDに映し出された歌詞と共に、全員が心を一つにする瞬間が生まれました。
後半戦の高揚
ライブは盛り上がりを見せ、後半戦がスタート。直近のアルバムからの楽曲がダンスフロアを彩る中、「プリティ・デイト」と「LA VIE EN ROSE」の流れで、さらに場内の熱気は高まりました。COMPLEXの「恋をとめないで」などが続くと、客席に配られたリストバンドが光り、最高潮の興奮が会場を支配しました。
魂の叫び、「The Gundogs」から「Juicy Jungle」へ
そして圧巻のパフォーマンスが続く中、吉川自らの音楽史を象徴する「The Gundogs」と新たな境地を開いた「Juicy Jungle」が披露されました。双方ともに持ち歌となる重要な楽曲であり、観客との一体感が忘れがたい瞬間となりました。
花を添えたアンコール
アンコールでは、「フライデー ナイト レビュー」が流れ、10代の頃の映像がLEDに映し出され、懐かしさと感慨を呼び起こしました。そして「せつなさを殺せない」では、観客とシンガロングで一体感が得られ、吉川は笑顔を浮かべて再会を約束し、ステージを後にしました。
この素晴らしいライブは吉川晃司の音楽的遍歴を示し、熱いメッセージを抱えて過去と未来を繋ぐものでした。8月には還暦を迎えますが、彼はさらなる高みを目指して進化を続けます。彼の姿からは目が離せません。この記念すべき公演の様子は、5月3日にWOWOWで放送されるので、こちらも見逃せません!