音楽フェスに広がる新たな聴覚保護の流れとは？

音楽フェスにおける聴覚保護の進展

近年、音楽フェスおよびライブイベントにおいて、子供向けのイヤーマフの無料貸し出しが広まりつつある。これは、特に親たちからの関心を集めている新たなトレンドであり、全国の音楽フェスティバルでもその取り組みが進められている。

2018年に発表されたWHO（世界保健機関）の騒音に関するファクトシート以降、聴覚保護の意識が世界中で高まってきた。日本でも、音楽イベントにおける子供の耳保護は重要視されており、特に家族連れの参加が多い音楽フェスでは、子供たちの聴覚を守る動きが活発化している。最近では、アーティストのサカナクションやYOASOBIが自らのツアーでこの取り組みを導入しており、その活動は年々拡大している。

イヤーマフ貸し出しの状況

具体的には、2024年に開催される「YOASOBI 5th ANNIVERSARY DOME LIVE 2024 “超現実”」や「SAKANAQUARIUM 2024“turn”」では、全国8都市で行われる全15公演において、子供用イヤーマフの貸し出しが予定されている。これは、日本の音楽シーンでますます重要な役割を果たすことになるだろう。また、2025年からスタートするサカナクションの全国ツアー「SAKANAQUARIUM 2025 “怪獣”」でもこのサービスが実施される予定で、音楽イベントの参加者には嬉しいニュースだ。

子供の聴覚保護をサポートするのは、NPO法人日本ミュージックフェスティバル協会である。彼らは2022年から始まったこの活動を広めるため、ボランティアやサポート企業と手を組んでいる。実際に2023年度には17回、2024年度には30回の貸し出しが予定されており、フェス主催者からの需要は急激に増加しているという。

利用者の声と今後の展望

貸し出しサービスを受けた利用者からは「必要だ」との意見が97%を超える高評価を得ており、これが多くのアーティストやフェス主催者にとって意義深いことを示している。昨年の「 GREENROOM FESTIVAL 2024」や「ARABAKI ROCK FEST.24」などで実施された実績も相まって、親たちの間で安心して子供を音楽イベントに連れて行ける環境が整いつつある。

また、ボランティアスタッフの募集も行われており、活動に参加したい人々は公式サイトで情報を確認できる。これからの音楽イベントにおいて、子供たちのためのイヤーマフ貸し出しが一般的になることを期待したい。