Portugal. The Man、待望の10作目アルバム『SHISH』をリリース

Portugal. The Man、ニューアルバム『SHISH』をリリース

オルタナティヴ・ロックバンド、Portugal. The Manがその10作目となるスタジオ・アルバム『SHISH』（シシュ）をリリースしました。アラスカ出身で現在ポートランドを拠点に活動する彼らは、音楽活動に加えて多くの社会貢献にも取り組んでおり、今回のアルバムもそうした背景が色濃く反映されています。

アルバム『SHISH』は、自己の内面と探求心に向き合った作品で、ポップな枠を超えてリスナーの心に響くメッセージが盛り込まれています。全般を通じて、人生の構築、他者へのサポート、土地の獲得、そして持続可能なものを育てるというシンプルなメッセージが流れており、その普遍性が多くの人に共感を呼ぶことでしょう。

特に、フロントマンのジョン・ガーリーは、このアルバムを「再発見と再評価の時期」と捉え、数年前に診断された希少な遺伝性疾患を持つ娘フランシスを育てる中で得た教訓を、率直な言葉で表現しています。「必要なものだけを取り、他者を思いやり、学びを分かち合う」という彼の父から受け継いだ哲学が本作の根底に流れていると彼自身が述べています。

アルバムは彼の自宅スタジオで制作され、共同プロデューサーにはかつて彼らのサポートドラマーをしていたケーン・リチョットを迎え、小規模な体制で行われたを特徴としています。これにより、ガーリー自身の感性を豊かに表現したサウンドが生まれています。アラスカの地名や象徴に由来する楽曲も多く、全体としてポップ、サイケデリック、ソウル、スラッシュメタル、プログレといった幅広い音楽的スタイルが融合し、ジャンルを超えた新たな探求を実現しています。

この新作を持って、バンドは「デナリ・ヘッドラインツアー」を11月6日よりポートランドでスタートします。ポートランドやロサンゼルスの公演はすでに完売しており、ツアーでは特別企画「The Lords of Portland Present Portugal. The Man」として、レアなセットリストやカバー曲、ゲスト参加、限定グッズ販売などの特別なショーも予定されています。さらに、2026年初頭には、UKやヨーロッパを巡るツアーも計画されています。

Portugal. The Manは2006年にデビューし、以来9枚のスタジオアルバムを発表。グラミー賞を受賞するなど数々の音楽賞に輝き、1600回以上のヘッドライン公演を行なってきた彼らは、ライヴアクトとしても高く評価されています。特に2017年のアルバム『WOODSTOCK』は、グラミー賞の最優秀ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス部門を受賞し、シングル「Feel It Still」はアメリカのオルタナティヴラジオ曲のチャートで20週以上順位を維持しました。

アルバム『SHISH』は、音楽の深淵に迫る一作であり、社会貢献を念頭においた彼らの姿勢が垣間見える内容となっています。2023年の新たな音楽の旅路に、ぜひご注目ください。