坂本龍一の自伝が英語版で刊行決定!
2026年9月22日、坂本龍一氏の自伝が英語版『Music Sets You Free』として出版されることが決まりました。この書籍は、坂本氏の楽しい、そして時には苦しい人生の道のりを振り返るものです。まず、驚くべきはこの自伝が二つの重要な著作を一つにまとめたものである点です。坂本氏が1978年に発表した『音楽は自由にする』と、2023年に惜しまれつつ亡くなった坂本氏の後半生を描いた『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』の内容が、英語圏の読者にも届くのです。
日本音楽界の巨星、坂本龍一。1952年に東京で生まれた彼は、東京藝術大学を卒業後、ソロアーティストとしてのキャリアをスタートさせました。特に、YMOとしての活動で知られていますが、彼の音楽への情熱はソロ活動や映画音楽にも至ります。彼が手がけた映画『戦場のメリークリスマス』や『ラストエンペラー』の音楽は、今も多くの人々に愛されています。
『音楽は自由にする』では、坂本氏の音楽観や青年時代の挑戦、YMOの活動、さらには彼が直面した数々の試練について率直に語られています。特に、同時多発テロ事件の影響や、その後の音楽制作の過程を通じてアーティストとしての成長を反映しています。この著作は彼がどのように音楽と向き合い、どのように自己を表現してきたのか、その核心に迫ることができる貴重な資料です。
また、2016年に出版された『ぼくはあと何回、満月を見るだろう』では、坂本氏が闘病生活の中で抱いた思いや、社会に対する視点、家族への愛情が綴られています。この書は彼が自らの人生を振り返り、未来の世代へとメッセージを残そうとする姿勢が強く表れています。巻末には、彼の親友である鈴木正文による書き下ろしの原稿が含まれ、彼の思い出や人柄も垣間見ることができます。
翻訳者であるサム・ベット氏は、日本文学において名を馳せている翻訳家で、これまでも多くの作品を手がけてきました。坂本氏の深い思索や感情を、英語としてどのように表現されるのか非常に楽しみです。
坂本龍一という名は、ただの音楽家ではなく、社会活動家としても知られています。彼は環境問題や平和への強いメッセージを持ち、森林保全団体「more trees」を設立。また、被災地の若者たちの音楽活動を支えるために「東北ユースオーケストラ」を立ち上げるなど、多岐にわたる活動を展開していました。
彼の影響力は、音楽だけに制限されず、広範囲な文化活動に及びます。それを考えると、彼の自伝が世界中で多くの人に読まれることは、いかに坂本氏が特別な存在であったかを物語っています。
最期の瞬間まで音楽と共に生き、深い哲学と思索を残した坂本龍一氏。これから当書籍を通じて彼の思想や人生観を、一人でも多くの読者が感じ取ってくれることを願っています。英語版『Music Sets You Free』の刊行は、彼の音楽と哲学を国境を越えて広げる大きなチャンスです。私たちもその一端を担いたいですね。未来の世代へと引き継がれる、そのメッセージの核心に触れられることを期待しましょう。