自主映画『僕を呼ぶ声 / TOKYO STRANGE TALE』2026年春公開決定
世界9カ国で19冠を受賞した自主映画『僕を呼ぶ声 / TOKYO STRANGE TALE』が、2026年春に日本で公開されることが発表されました。この映画は、海外の映画祭での先行評価を受けて、多くの注目を集めています。なぜ、この映画は商業の第一線で活躍する俳優たちを惹きつけたのか、背景にはある独特な制作過程と彼らの信念が隠されているようです。
プロジェクトのスタート
この映画の企画は、2020年10月に遡ります。当時、俳優の乙黒史誠は新型コロナウイルスの影響で入院生活を送っていました。彼はこの経験を通して、ただ生き続けることへの執念を強く感じ、「このまま終わらせたくない」という思いから、映画制作に踏み切ったと言います。彼は病院の風景をスマートフォンで撮影し、その映像を長年の友人である上野コオイチ監督と共に物語へと落とし込む作業を始めました。
キャストの選定
本作には、岡部たかし、しゅはまはるみ、金子昇といった著名な俳優陣が集結しています。乙黒は脚本が完成する前に彼らに出演を依頼しました。この決断は当初の条件や商業的な成功を視野に入れたものではありませんでした。彼は、俳優たちとの旧知の情や、信頼関係があったからこそ、このプロジェクトを進めることができたのです。「この人たちと同じフレームに収まりたかった」という切実な思いが、彼らの参加を促しました。
その動機は、俳優としてのキャリアを積む中での欲望であり、映画を作るという行為に対するより深い情熱なのです。知名度や話題性に頼ることなく、彼らは「関係性」を選び、仲間と共に物語を紡いでいきました。
制作過程の独特な特徴
本作は単なる映画制作を超えて、登場人物たちの関係性や人間模様を掘り下げるものとなっています。特に、乙黒の息子が主役の幼少期を演じることで、映画の中に現実の家族の絆が投影されました。また、重松りさが録音マイクを持って現場で走り回る姿にも見られるように、多くのキャストがスタッフとしても関与し、創作の一部を担いました。このように、役割の境界を超えた協力こそが、作品の完成度を高めていったのです。
海外での評価
映画が完成するやいなや、アメリカやギリシャ、フランスなど、さまざまな国の映画祭に出品され、合計約50の国際映画祭で評価を得ています。中でもフランスの映画祭での観客賞受賞は注目に値します。乙黒は、国内での評価にとどまらず、国際的な視野を持って作品を送り出す判断を下しました。作品の真価を観客に問う姿勢は、映画制作に対する彼の情熱と信念が反映されています。
最後に
『僕を呼ぶ声 / TOKYO STRANGE TALE』は、俳優の切実な思いから始まり、仲間たちとの絆や情熱を通じて昇華した作品です。2026年春の日本公開に向けて、今後の展開に期待が高まります。作品の詳細や情報については公式SNSやウェブサイトで確認できます。彼らの情熱がどのような形で表現されるのか、ぜひお見逃しなく!