「図書を守る」と戦争の記憶を紡ぐエファシンポジウム2025
2025年6月21日土曜日、特定非営利活動法人エファジャパンが主催する「エファシンポジウム2025」が東京都で開催されます。このイベントでは、戦火の中で貴重な図書を守った人々の姿を描く映画『疎開した40万冊の図書』を上映し、製作した監督の金高謙二氏による講演も行われる予定です。
知識の宝庫を未来へ繋ぐ
エファジャパンは、内戦や紛争、さらには貧困の影響を受けた国々、特にカンボジアやラオスにおいて、安心して集い学ぶことのできる図書館を作る活動を進めてきました。昨年度からは、日本国内の能登半島地域においても、震災被災地でのブックカフェを開設するなど、地域の文化と教育を支える取り組みを行っています。
本を届けることは、教育と文化の未来を築くための重要な活動の一環であると位置づけています。このシンポジウムを通して、私たちは再び「本を次世代へ残す意義」を問い直し、文化を守るという行動の重要性を広めていきたいと考えています。
詳細情報
イベント概要
- - 日時:2025年6月21日(土)14:00~16:30
- - 会場:JICA地球ひろば201AB会議室
〒162-8433 東京都新宿区市谷本村町10-5
アクセスマップはこちら
- 映画「疎開した40万冊の図書」上映
- 金高謙二監督の講演
- エファジャパンの活動紹介
- - 参加費:1500円
- - 主催:特定非営利活動法人エファジャパン
- - 後援:公益社団法人日本図書館協会
映画紹介
『疎開した40万冊の図書』は、1944年から1945年にかけて日本の図書館で実際に行われた、大規模な図書疎開の歴史を描いたドキュメンタリー映画です。日比谷図書館に所蔵されていた40万冊の書籍は、戦争による破壊から逃れるため、遠方の地に運ばれました。この大移動には、図書館員や中学生たちが参加し、苦難を乗り越えながら貴重な文化財を守るために奔走しました。
この映画では、戦争が人々の生活を如何に脅かし、文化や民族の尊厳を踏みにじるのかを問い直しています。もし、当時の図書が疎開されていなかったら、日本文化の多くが失われていたことでしょう。文化の継承は、平和の尊さを知るためにも重要です。
監督プロフィール
金高謙二監督は、1955年に東京都に生まれ、人形劇団やビデオ制作会社での経験を経て、1981年からフリーの映画助監督として活動を開始しました。1992年からは自主制作を行い、数多くのドキュメンタリーを手掛けています。特に、『疎開した40万冊の図書』は、彼が情熱を注いだ重要な作品であり、文化を守る意義を伝える力強いメッセージを持っています。
未来を見据えて
エファジャパンの活動を通じて、私たちは次世代への文化の継承と、教育の重要性を再確認することができれば幸いです。このエファシンポジウム2025は、その第一歩となることでしょう。多くの方々の参加をお待ちしています。