庶民の芸能とともに歩む中西レモンの新刊発表会の全貌
2025年6月、東京・新宿で行われた『庶民の芸能を読む会 第一冊 翻刻ちよぼくれちよんがれ』の発表イベントは、多くの参加者を迎え、庶民文化への深い理解を促す場となりました。編集を担当した中西レモン氏は、近年の関東での江州音頭の躍進だけでなく、東北民謡や越後の瞽女唄でも注目を集めており、今回の新刊はその集大成とも言える一冊です。
新刊『庶民の芸能を読む会 第一冊 翻刻ちよぼくれちよんがれ』の内容
新刊は、江戸以降の歌や語りに関する資料を読み解く中で浮かび上がった"ちょぼくれ・ちょんがれ"という新しい視点を提供しています。この翻刻集では、盗賊や剣豪、仇討ちや地獄といった庶民を引きつけた物語を語る芸の一部が18篇収められています。特に、庶民が好んで接してきた言語や表現に親しむことができる内容となっており、過去の文化を振り返る良い機会を提供しています。
発表会での展示やトークイベント
発表会では、冊子に収録されたちょぼくれやちょんがれ本が展示され、一部の作品も紹介されました。また、特別ゲストとして参加した芸能研究家の上島敏昭氏が壇上に立ち、庶民の芸能の魅力について熱く語り、参加者たちに新たな視点を提供しました。トークイベントは盛況のうちに進行し、芸の伝承の必要性や、現代における参加者の役割について多くの議論が交わされました。
イベント開催の背景
「庶民の芸能を読む会」は、2017年に設立されて以来、江戸後期以降のさまざまな芸能に触れることで、当時の文化を体験しています。オンライン開催を経て、今回の新刊発表会を迎えました。運営はブックスKMBSの竹内正則氏で、中西レモン氏が運営事務に携わっています。
中西レモンと上島敏昭のプロフィール
中西レモンは、和光大学人文学部を卒業後、さまざまな芸団体の活動に携わってきました。2015年からは江州音頭講座や庶民の芸能を読む会の世話人として、文化の継承に尽力しています。上島敏昭氏は大道芸人であり大道芸研究家でもあり、東京の大道芸界で長年にわたり活躍してきました。彼の経験と知識は、今回のイベントでも多くの人々に影響を与えました。
このように、庶民の芸能を深く理解するための新しい一歩が踏み出された今回のイベント。今後も中西レモン氏や上島敏昭氏の活動に目が離せません。興味のある方は、ぜひ新刊を手に取ってみてはいかがでしょうか。新たな発見が待っています。