新たなエンターテイメントの舞台として人気を集めるABEMAのバラエティ番組『しくじり先生 俺みたいになるな!!』。ここでは、過去の失敗を真摯に振り返り、その教訓を生かしたいという芸人たちが集まっています。7月4日(金)のエピソードでは、お笑いコンビ・鬼越トマホークによるトークが話題を呼びました。彼らが注目したのは、芸人業界における大学お笑いと高卒お笑いの間に存在する深刻な格差です。
鬼越トマホークは、東京NSC(吉本総合芸能学院)の卒業生を対象に実施したアンケートを基に、若手芸人たちの生の声を披露しました。その結果、68%以上が大学お笑いに対して否定的であり、特に高卒や専門学校出身の芸人たちが肩身を狭く感じていることが明らかになりました。現在、大学お笑いは注目を集めている一方で、他のルートで入った芸人たちは苦しんでいるのです。
鬼越トマホークの良ちゃんは、大学お笑いの持つブランド力を引き合いに出しながら、その影響で集客が難しい現状を説明しました。「(大学お笑い出身の)ファンが特定の芸人につくため、他の芸人たちには厳しくなる」という現状を指摘し、実況中継でその苦境を訴えました。相方の金ちゃんも、苦言を呈しつつ高卒芸人の立場を代弁し、トークは次第に熱を帯びていきます。
その中で、鬼越トマホークは大学お笑い出身者の養成所への道を提言。「40万円を払えば、事務所に所属できる権利を手に入れられる。これを考え直すべきだ」と主張しました。ここに対して、同じく出演していた平成ノブシコブシの吉村崇さんは「高卒芸人も堂々と立ち向かうべきでは?」と労働環境改善の可能性を語るも、吉本の上層部に物申すことには尻込みする様子を見せました。良ちゃんの「吉村さんが天下を獲る唯一の道は有吉さんを頼ること」と言い放った瞬間、スタジオは笑いに包まれました。
また、鬼越トマホークの意見に賛同する声が高まる中、彼らは「大学お笑い時代を芸歴に組み込むべきだ」との主張を展開。その年からキャリアが始まるべきだとの説に、スタジオは爆笑に満ち溢れました。このように、彼らのトークは笑いの中にもリアルな問題定義を捉えているのが特徴です。
最後に、番組では視聴者に向けたアンケート結果を公開し、特に高卒芸人たちの叫びは大きな反響を呼ぶことになりました。『しくじり先生』は、問題を単なる内輪の話に留めず、より大きな問題として捉え解決に向けた行動を促す姿勢を見せています。そして、放送後は見逃し配信も行なっており、視聴者は7日間無料でこの深いトークを楽しむことができます。
番組は毎月第1から第3金曜日に放送され、最新のエピソードを観ることで、多くの芸人たちの生の声とともにお笑い界のリアルを楽しむことができるのも魅力の一つです。是非、皆さんもこの機会に彼らの真摯なトークを観て、新たな視点を持ってみてはいかがでしょうか。