時を超えて人々を魅了する『キャッツ』の秘密
2025年4月24日、劇団四季の名作ミュージカル『キャッツ』の素晴らしさを、著名音楽評論家の安倍寧氏が解説する書籍がついに発行されます。この本のタイトルは『ロイド=ウェバーと劇団四季ミュージカル『キャッツ』―そのヒットの陰に潜む秘密』。日本のミュージカル界で長年愛されてきた作品の魅力を、多角的に探求する内容となっているのが特徴です。
書籍の背景と内容
本書は、劇団四季の会報誌「ラ・アルプ」に4年間にわたって連載された「『キャッツ』日本公演10000回に想う」を基にしており、35篇のエッセーが収録されています。安倍氏は、日本の音楽評論の第一人者として知られ、多角的な視点から本作の内外を分析しています。特に、名曲「メモリー」の誕生秘話や、アンドリュー・ロイド=ウェバーがT・S・エリオットの作品とどのように向き合って創作を進めたのかについての洞察は必読です。
さらに、本書には『キャッツ』に関わった舞台美術家や俳優、音楽監督との特別対談も含まれており、作品の歴史的意義や演劇界に与えた影響について、より深い理解を得ることができます。これにより、読み手はただの観劇体験だけでなく、舞台の背後にある作り手たちの想いも知り、より豊かな理解を得ることができるでしょう。
目を引くエッセーの数々
この本の中で特に目を引くエッセーには以下のようなテーマがあります。
- - “妖艶猫”グリザベラはたった8行の詩片から生まれた
- - ロイド=ウェバーがエリオットと格闘した日々
- - 「メモリー」のもとねたは作曲家の記憶のなかに埋もれていた
- - 幻に終わったティム・ライス作詞の「メモリー」
- - ジリアン·リンが目指したのは“猫語”とダンス・ポエムの創出だった
- - 『キャッツ』第1次東京公演は日本興行史上の“文化革命”だった
これらのエッセーは、観客の目には見えない舞台裏や、創作における困難と喜びを知る手助けをしてくれるものです。
著者について
安倍寧氏は1933年に生まれ、慶應義塾大学を卒業後、長年音楽評論家として活動してきました。特にミュージカルやポピュラー音楽に関する深い知識と豊富な経験を持ち、実際に観たスターたちについてのコメントは業界内外で高く評価されています。『キャッツ』を含む多くの作品に関わり、現在でもその魅力を後世に残すための活動を続けています。
まとめ
『ロイド=ウェバーと劇団四季ミュージカル『キャッツ』―そのヒットの陰に潜む秘密』は、ミュージカルのファンや初めて作品に触れる方々にとっても非常に魅力的な一冊です。劇団四季の公演が日本に与えた影響や、作品自体の奥深い魅力を知るための貴重な手がかりとなること間違いなしです。ミュージカル愛好者にとって、外せない一冊となることでしょう。