K2 Picturesと山梨中央銀行の連携で新たな映画製作の時代へ
東京都目黒区に拠点を持つ株式会社K2 Picturesは、地域金融機関である株式会社山梨中央銀行から映画製作ファンド「K2P Film Fund Ⅰ」への資金調達を行うことを発表しました。この取り組みは、国内外の新しい投資家が日本映画産業に参入するための足掛かりとなることでしょう。特に、地域金融機関によるこうしたファンドへの投資は、山梨中央銀行が初となります。
映画製作ファンドの目的と意義
K2 Picturesは2023年8月に映画製作事業を開始し、昨年5月にはカンヌ国際映画祭で「日本映画の新しい生態系をつくる」をテーマにファンドを立ち上げました。従来の手数料率を下げ、投資家への迅速なリターンを実現することで、資金調達の環境を見直す狙いがあります。
さらに、クリエイターへの利益還元を強化し、成功報酬制度を導入することで、より多くの才能が日本の映画業界に挑戦し続けられる環境を整備しています。
具体的なプロジェクト
新たに始まった取り組みの中では、すでに数名の才能豊かなクリエイターたちとの映画製作が進行中であり、12月3日には監督・是枝裕和が手がける漫画『ルックバック』の実写映画化が2026年に公開されることも発表されました。また、2026年2月6日には、人気芸人のゆりやんレトリィバァが初の映画監督に挑戦する作品『禍禍女』の公開も控えています。
このように、映画製作ファンドはエンターテインメントを通じて地域経済の活性化を図っており、山梨県をあらゆる面でアピールする重要な一歩といえるでしょう。
山梨中央銀行の取り組み
山梨中央銀行は「山梨から豊かな未来をきりひらく」を理念に掲げており、地域支援と地域活性化に取り組んでいます。本ファンドへの投資は、地域の魅力を世界へ発信するための重要な手段とされ、映画製作を通じて新たな地域価値の創造を目指しています。この協力関係は、エンターテインメントの力を武器に山梨の魅力を広める一助となることでしょう。
代表者のコメント
K2 Picturesの紀伊宗之代表は、「この映画製作ファンドは、世界市場で勝負できる作品製作を目指しています。そして、日本ならではの美しい自然と文化が不可欠であると考えています。山梨中央銀行様のサポートは私たちにとって心強いパートナーシップであり、全国に最高のクリエイティブを届けるための力強い推進力となります」と述べています。
一方で、山梨中央銀行の古屋賀章頭取も、「K2 Pictures様のビジョンに共感し、出資を決定しました。山梨には素晴らしい自然と地域資源があり、映画製作を通じて山梨の魅力を全世界にアピールします」と語っています。
今後の展望
本ファンドの締切は2026年1月末で予定されており、今後の展開が注目されています。K2 Picturesは、このファンドを活用して、クリエイティブな作品を生み出すだけでなく、地域と連携しつつ国内外に向けた映画製作を進めていく方針です。
このトピックは日本映画界の新たな局面を迎える可能性を秘めており、多くの映画ファンやクリエイターから期待が寄せられています。映画の裏側にある地域経済の振興と文化の発信の両立に注目が集まる中、K2 Picturesと山梨中央銀行がどのような新しい物語を描いていくのか、大変楽しみです。