音楽と平和の繋がり
2026-05-21 12:56:30

長崎をつなぐ音楽プロジェクト『ヘイワノタクト』が始動しました

音楽で平和を伝える『ヘイワノタクト』


音楽は人々をつなぎ、記憶を呼び覚ます力を持っています。長崎で誕生した新しい音楽プロジェクト『ヘイワノタクト』は、被爆樹木を素材にした特別な指揮棒を使用し、平和の大切さを訴えかけます。

被爆樹木の証言


1945年8月9日、長崎に投下された原子爆弾によって多くの命が奪われ、街は壊滅的な被害を受けました。その中で奇跡的に生き残った樹木が、被爆樹木と呼ばれるものです。幹に残された傷や年輪には、戦争の悲劇を語る証言が宿っています。長崎市には現在、約50本の被爆樹木が保存されており、歴史的価値が高いとされています。『ヘイワノタクト』では、特に800mも離れた山王神社の被爆クスノキの剪定材を使用し、指揮棒が制作されました。

九州産業大学と平和の体験


このプロジェクトは、九州産業大学芸術学部の教授、伊藤敬生の研究室を中心に展開されており、被爆80年を迎える2025年に向けた活動です。伊藤教授の故郷である長崎の被爆樹木から生み出されるプロダクトを通じて、観る・聴く・嗅ぐ・触れる・味わうといった五感を介して平和を感じることを目指しています。現在までに、お香やうちわ、画材など、様々なアイテムが開発されてきました。

新たな文化拠点の役割


平和公園に近い長崎ブリックホールは、旧軍需工場の跡地に立っており、原爆投下の背景に存在した場所でもあります。この地で、音楽を通じて平和を感じる新たな取り組みが企画されており、被爆81年目を迎える2026年には市民に向けた文化芸術の拠点としても役立つことでしょう。

職人の思い


指揮棒の制作には、福岡市の弦楽器工房まつもとの松本大輔が携わっています。松本氏の家族も被爆の影響を受けており、彼自身は広島出身です。彼の曾祖母も広島で被爆しており、被爆の記憶は世代を超えて受け継がれています。こうした背景が、長崎と広島の痛みを共有する形となり、一振りの指揮棒に込められています。

音楽がもたらす未来


『ヘイワノタクト』の指揮棒は、音を直接奏でるものではありませんが、指揮者の感情や意思を表現する媒介として重要な役割を果たします。このプロジェクトでは、指揮棒が振られるたびに、被爆の記憶や平和への願いが音楽を通じて伝わることを目指しています。

デビュー公演の概要


この秋、ハーバード・ラドクリフ管弦楽団による日本公演が決定しました。公演は4都市で行われ、長崎公演では『ヘイワノタクト』が披露される他、これまでのプロダクトの展示・販売も実施されます。売上の一部は、被爆樹木の保存や整備に役立てられる予定です。

終わりに


『ヘイワノタクト』は、単なる音楽プロジェクトにとどまらず、平和の重要性を次世代に伝える取り組みです。指揮棒を通じて、音楽の力で未来へと想いを繋げるこのプロジェクトに、どうぞ注目してください。


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