音楽界の巨星、チョン・ジェイルのオーケストラコンサート
2026年2月21日、東京文化会館で「チョン・ジェイル オーケストラコンサート」が開催される。Netflixの大ヒットドラマ『イカゲーム』や、映画『パラサイト 半地下の家族』の音楽を手がけた韓国の作曲家、チョン・ジェイルが日本で初めてオーケストラと共演する。このコンサートは、彼の音楽が持つ独自の魅力をオーケストラの生演奏で楽しめる貴重な機会となる。チケットの一般販売は12月6日(土)の午前10時からスタート。
チョン・ジェイルは、1982年生まれの音楽家で、ソウル・ジャズ・アカデミーでベースを専攻した後、様々な分野で音楽を作り続けてきた。彼は、作曲家としてのキャリアを振り返る中で、シンガーソングライターを目指していたが、挫折を経験したことで、他者のために音楽を作る道を選んだと語っている。しかし、その後の彼の音楽は、映画や演劇を通じて多くの人々に愛されることになった。
「私は自分の感情やあらゆる音楽の素材を収集する人間だと思っています」と、チョン・ジェイルは自身の音楽制作に対する姿勢を語る。彼の音楽は、聴き心地が良いだけでなく常に新鮮さを持ち続けている。音楽を通じて表現される感情やメッセージは、聴く者の心に深く響くものだ。
特に『イカゲーム』は、作曲にあたるチョン・ジェイルにとって大きな転機となった作品である。彼はこの作品の中で、様々な“わらべうた”を取り入れるなど、記憶に残る音楽を生み出した。『イカゲーム』の音楽が、ここまで人気になるとは想像もしていなかったという。
「私は多くの音楽を作らなければならなかったので、大変でした。今回のコンサートでは、オーケストラ用に再編曲した曲を演奏します。」と、チョン・ジェイルは新たな挑戦に意気込む。
コンサートで演奏される楽曲の中には、『イカゲーム』から派生した楽曲も含まれており、“ムクゲの花が咲きました”や、“Round and round”といった曲が、オーケストラならではのアレンジで多彩な音響を楽しませてくれる。また、映画『パラサイト 半地下の家族』の音楽や、是枝裕和監督の作品『ベイビー・ブローカー』の楽曲も取り入れられる。このような代表的な楽曲たちは、彼自身の成長や影響を受けた音楽スタイルを反映している。
特に、是枝監督との出会いが彼にとっての大きな転機であり、国際的な認知を広げるきっかけとなった。彼の音楽は、映画のストーリーや登場人物の心情をより一層引き立てる重要な要素となっており、多くのファンの心をつかんでいる。
2026年の日本公演に寄せる思いを語るチョン・ジェイルは、「韓国以外での初めての公演を東京で行うことができて、とても光栄です。このコンサートによって日本と韓国のアーティストの接点が生まれ、音楽を通して文化交流が進むことを願っています」と述べている。
来たる2月21日、東京文化会館での彼のオーケストラコンサートが待ち遠しい。音楽の魅力が凝縮されたこの特別なイベントを、ぜひお見逃しなく。