グッドデザイン受賞
2025-10-15 15:34:56

北軽井沢の新たな名作「暖居」がグッドデザイン・ベスト100に選出

北軽井沢の新たな名作「暖居」がグッドデザイン・ベスト100に選出



群馬県吾妻郡長野原町に本社を構える有限会社きたもっくが、御手洗龍建築設計事務所ととおい山株式会社との協業によって創り出した建築作品「暖居」が、2025年度グッドデザイン・ベスト100を受賞しました。この作品は、詩人・谷川俊太郎氏が暮らす北軽井沢の住宅の離れとして位置づけられ、小さな約10㎡の空間に温かみと心地よさを持たせることを目指した作品です。

暖居が目指したもの


「暖居」は、厳しい自然環境に身を置く中で、利用者にとっての「暖かな居場所」を提供することを念頭に置いて設計されました。その特徴の一つは、環境への配慮を最大限に発揮した、これまでの常識にとらわれない建築構造です。特に、地域の自然環境を保護するために、地面から約1.5メートルの高さに設計されており、4本のナラの木に基礎を「引っ掛ける」形で建てられています。この点において、きたもっくは自社のキャンプ場でのツリーハウス作りの経験を取り入れています。

火のある空間の重要性


小屋の中心には、きたもっくがこれまで手掛けてきた薪ストーブの技術を活かした薪サウナが備わっています。薪をくべることで暖を取り、身体を温める空間となっています。さらに、内装材には地域の広葉樹を使用し、木の伐採から製材まで自社で行なっています。このように、地域資源を循環させる取り組みは、暖居の大きな特徴となっています。

自然との一体感


「暖居」では、周囲の自然とのつながりも大切にされています。特に、景色の良い崖の上に設置されたこの小屋は、螺旋状に配置された窓から自然の風景を取り込みます。これにより、利用者はまるで自然の一部になったかのような感覚を味わえるでしょう。暖を取った際の温熱環境の差異や、外気と室内の空気が行き交う様子も、利用者に独特の体験を提供します。

今後の展望


「暖居」の受賞を機に、有限会社きたもっくはその高い技術力と自然資源の活用ノウハウを生かし、今後も地域ならではのプロジェクトを進めていきます。北軽井沢に拠点を置くこの企業は、地域資源の多面的な価値化と人と自然のつながりを促進し、持続可能な未来を目指す事業を展開しています。

今後も同じ志を持つ地域との連携を深め、日本の中山間地域における産業の新たなモデル作りを目指していくことでしょう。地域資源の大切さを再認識させてくれる「暖居」は、今後の建築の在り方についても考えさせられる作品となっています。


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