NEC、AIアナウンサーで多言語放送の新時代へ
NECが、東京メトロポリタンテレビジョン(TOKYO MX)にAIアナウンサーを提供し、多言語での番組制作を実現しました。このソリューションによって、報道業界に新たな風を吹き込むことになるでしょう。
この度、NECは、ジャーナリストの堀潤氏を模したAIアバター「AIホリジュン」を制作しました。2025年4月4日から放送される「堀潤 Live Junction」内の新コーナー企画で、堀氏ご本人とこのAIアナウンサーが生放送で共演するという、斬新な試みが展開されます。この放送は、毎週月曜日から金曜日の17:59から19:00にTOKYO MX1で放送されます。
このAIアナウンサーは、80カ国以上の言語に対応しており、入力されたテキストに対して自然に口を動かし、原稿を読み上げることができます。この機能により、原稿データを用意するだけで迫力のあるアナウンス映像を自動生成することが可能です。また、多言語コンテンツの制作も、機械翻訳を活用することで、日本語コンテンツと同等の効率で映像を作成できるのです。
「AIホリジュン」は、堀潤氏の声や表情を忠実に再現し、国内外の最新ニュースを英語や中国語、さらにスペイン語などの多様な言語で伝えます。今回のプロジェクトには、韓国のDeepBrain AI社が提供するAIアバターソリューションが活用され、技術面でも先進性が強調されています。
TOKYO MXの白井浩太郎報道局長は、このシステムの導入にあたり次のようにコメントしています。「堀潤さんのジャーナリズムを多言語で伝えられる点にメリットを感じ、当システムの導入を決めました。AIアバターを活用し、新しい報道の形を追求していきたいと思っています。」
これまで、多言語放送に取り組むことは容易ではなく、限られたリソースの中でさまざまな課題に直面してきました。しかし、今回のNECの取り組みにより、今後の放送がどのように進化していくのか、視聴者としても大いに期待が高まります。
今後もNECは、AIアナウンサーをはじめとする最新のデジタルテクノロジーを駆使し、放送局のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援し続けていく方針です。これにより、視聴者との新たな接点が創出され、より豊かなメディア体験が提供されることでしょう。この新たなチャレンジに注目し、次代の放送の形に目を向ける必要があります。特に、AI技術が進化する現代社会でどのように対応していくのか、今後の展開から目が離せません。